電池切れの時計の処分にお困りでしたら、買い取ってもらうことを検討してみてはいかがでしょうか。
現在販売されている時計はクォーツ式とよばれている電池で駆動するものが主流です。
電池の寿命は約2年〜3年といわれており、電池切れはよくある不具合といえます。
今回は、電池切れの時計でも買い取ってくれる業者の特徴や、なぜ買い取ってもらえるのか、買取相場などについて解説します。
電池切れの時計は買い取ってもらえる?
業者によっては電池切れの時計でも買い取ってもらえることもありますが、電池切れということで買取を断られてしまうことも珍しくはありません。
時計が止まってしまう原因にはさまざまなものがあり、なかには重大なトラブルが隠れていることもあります。
まずは、電池切れの時計を買い取ってもらうことが困難な理由について解説します。
リサイクルショップに電池切れの時計を買い取ってもらうのは難しい
リサイクルショップなどの取扱品目が多い買取業者では、動作確認ができない時計を買い取ってもらうことは困難でしょう。
時計を専門的に扱っていないため、止まってしまった原因を特定できないことが理由にあげられます。
売れたとしてもジャンク品扱いになるため、買取価格が低くなる傾向にあるようです。
電池切れの時計買取が難しい理由
買取業者にとって電池切れの時計を買い取ることは、リスクが高い行為です。
時計が止まってしまうのにはさまざまな原因がありますが、専門知識がない買取業者ではその原因を特定できないため、買取不可としていることがあるのです。
時計が動かない原因は電池切れだけではない
時計が正常に作動しない原因には、電池切れのほかにも以下のようなものが考えられます。
- 液漏れ
- 油切れ
- パーツの消耗
- 内部の破損
電池を交換しても動かない場合は、上記のいずれかが原因になっていることがあり、故障の原因によってはパーツ交換などが必要となります。
液漏れを起こしている可能性
電池切れの時計を長い間放置していると、電池の過放電により液漏れが発生しているおそれがあります。
液漏れとは、電池のなかで水素ガスが発生し、安全弁から水素ガスとアルカリ液が漏れ出してくる現象のことです。
アルカリ液が付着した部品は腐食している可能性があるため、オーバーホールという内部の分解清掃や部品交換が必要です。
オーバーホールや部品交換には専門知識や技術が必要なため、買取業者にとっては再販までの費用がかさんでしまうこととなります。
保管状態が確認できない
時計の電池が切れている場合、その時計がどのような場所で、どのくらい保管されてきたのかが確認できません。
見た目に大きなトラブルがなくても、長期間放置された時計の内部では、液漏れ以外にもトラブルが発生していることがあります。
保管環境などにより、内部の部品にゴミやホコリが付着してしまった場合は、分解や部品洗浄が必要です。
分解や部品洗浄をすると非常に費用がかかるため、再販して買い手がついたとしても、修理代の方が高くなってしまうことがあるのです。
電池切れの時計でも買い取ってもらえる買取業者の特徴
動作確認ができない時計を買い取ることは、業者にとってリスクがあります。
しかし、そんな時計でも買い取ってくれる業者は存在します。
状態がよくない時計をお得に手放したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
時計に詳しいスタッフが在籍している
電池が切れてしまっている場合、時計そのものの価値を評価してもらうことが必要です。
査定を担当するスタッフが時計の価値を深く理解していない場合、本来の価値を見落としてしまったり、相場より低い査定額を提示されてしまったりする可能性があります。
時計に詳しいスタッフが在籍している買取業者であれば、修理にかかる費用を差し引いたとしても、利益が出るかどうかを見極めることができます。
時計に詳しいスタッフがいるかどうかは、業者の買取実績や査定時のポイントなどから判断しましょう。
時計のチェック体制や設備が整っている
時計が止まってしまっている原因を特定するためのチェック体制や設備が整っている業者では、電池切れの時計でも買い取ってもらえることがあります。
クォーツテスターなどの専門的な道具で原因を特定することでリスクを回避できるため、動作確認ができない時計でも買取可能としていることがあります。
電池を交換すれば動く場合は、高価買取が期待できるかもしれません。
自社内に時計を修理できる環境がある
自社で時計を修理できる環境がある業者であれば、故障などの不具合がある場合でも、低コストでの修理が可能です。
よくある時計の不具合として、スマートフォンなどの磁気を発生するものを時計に近付けることにより、腕時計が磁気を帯びて精度が低下する「磁気帯び」というものがあります。
磁器を帯びてしまった時計の磁気抜きをするための道具や、ガラス面をきれいにする研磨機などの設備がある場合、自社内で修理して再販することができます。
こうした業者では、再販までのコストが低い分、修理にかかるコストを買取額に還元できる可能性があります。
電池切れや壊れた腕時計を買い取ってもらえる理由
電池切れで止まっている、壊れている可能性がある時計でも買い取ってもらえる理由は、主に以下のとおりです。
- パーツを取って使用するため
- 修理して再販・転売するため
- 素材の価値が高いため
パーツだけでも需要がある
高級ブランドの腕時計は、ブレスレットのコマなどの小さなパーツだけでも価値があります。
ロレックスの場合、サービスセンターでコマを足してもらうことができますが、ステンレス製の現行モデルのコマひとつで1万円以上もの費用が必要です。
また、違うモデルのコマではサイズが異なることもあるため、純正モデルのパーツを求めている方も少なくありません。
そのため、コマという小さなパーツだけでも需要があり、買い取ってもらうことができるのです。
修理して転売する目的で購入する方も
買取業者が自社で修理する場合、部品を取ってほかの時計の修理に使用することができます。
修理せず、ジャンク品として再販した場合でも、個人で修理して転売するために購入する方がいるため、需要があるといってもいいでしょう。
生産が終了しているモデルの場合、正規店でも代替品のパーツが使用されるため、オリジナルモデルのパーツは特に需要があります。
使用している素材が高価
時計のケースやブレスレットに金やプラチナなどの貴金属を使用している場合は、動作確認ができない時計でも買い取ってもらえる可能性があります。
金やプラチナなどの素材として使用している場合、貴金属そのものに価値があるため、時計だけではなく貴金属買取も行っている業者に売却することを検討しましょう。
複数の業者に査定を依頼し、少しでも高く買い取ってもらえる業者を探すのがおすすめです。
電池切れの時計は買取前に電池交換するべき?
電池切れの時計は、買取前に電池を交換した方がいいのではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、電池切れの時計はそのまま持ち込むことをおすすめします。
電池交換の際にほかの故障が見つかることもあり、買取額よりも修理費用が上回ってしまった場合、損をしてしまうからです。
時計の電池交換にかかる費用
電池切れの時計は、そのまま持ち込むのがおすすめですが、動作確認ができれば、買い取ってもらえる業者の選択肢が増えます。
電池交換にかかる費用の相場は、以下のとおりです。
一般的な時計店 | 500円~1000円 |
ハイブランド時計の正規店 | 1万円以上 |
時計修理専門店 | 2000円~3000円 |
こちらは、あくまでも電池交換にかかる費用の相場です。
別の故障があった場合や、オーバーホールが必要だと判断された場合は、この限りではありません。
オーバーホールにかかる費用は一般的な時計店に依頼した場合でも2万円以上、ブランド正規店に依頼した場合は5万円以上が相場となっています。
電池切れの時計の買取相場
時計が止まっている原因が電池切れと特定できた場合は、状態が良好な場合の相場から、交換費用を差し引いた金額が買取額になるでしょう。
相場はブランドやモデルによって異なるため、お手持ちのモデルの相場を確認してみてください。
ダニエルウェリントンやポールスミスなど、カジュアルブランドの時計の買取相場は、箱や保証書などがない場合で数百円となっており、高額になりにくくなっています。
故障があり、ジャンク品として買い取ってもらう場合のブランド時計の相場は数千円〜数万円程度です。
まずは査定に出すのがおすすめ
電池切れの時計は、まずはそのまま査定に出してみましょう。
電池を交換しても買取額があまり上がらないことが多く、交換費用の方が高くなってしまうこともあります。
まずは鑑定士に見てもらい、電池を交換した方が高く買い取ってもらえる場合には、交換を検討してもいいでしょう。
まとめ
電池切れの時計でも、業者によっては買い取ってもらえる場合があります。
思わぬ故障が見つかることもあるため、まずはそのまま鑑定士に確認してもらうのがおすすめです。
買取査定を依頼する場合は、時計専門の設備や買取実績があるか確認してみましょう。