2024年以降の金相場を予想!金が高騰し続ける理由を解説

2024/09/03

金投資をしている方や貴金属所有者にとって、将来の金相場は注目すべきテーマです。

金の値動きを、正確に予想するのは難解ですが、現在なぜ高騰しているのかを紐解くと、金相場の動きが見えてくるでしょう。

今回は短期~長期的な視点から、金相場の予測と将来の見通しについて解説します。
金の売却や購入を検討の方はぜひ参考にしてみてください。

2023年以降の金相場はどうなる?

金相場は過去数年間で大幅に高騰してきましたが、今後はどのような値動きを見せるのか気になるところです。

ここでは、短期的・長期的のそれぞれの視点で、今後の金相場を予想します。

短期的にみると高騰するか下落するか不明

半年〜1年の短期でみると、金相場の高騰は停滞するか下落するか分からなくなってきています。1年前の投資家の予想だと停滞するという見方が大きかったですが2024年9月現在では台湾有事やロシアのウクライナ戦争など不確実性の事象が多くなり、金相場の動向が分からなくなっています。これらの事象が解決に向かう場合は紙幣の価値が上がることで、金の値段が下落することが考えられます。

長期的には「高騰」していくと予想される

長期的にみた金の価値は、ゆるやかに高まる予想のため、短期的な下落に焦る必要はないでしょう。過去の相場チャートを見てみると、長期スパンでは高騰しているのが分かります。

長期的に価格が高騰する理由

長期的に金の価格が高騰する要因は大きく分けて3つあります。

  • 金の量が限られている
  • 採掘費用の上昇
  • 需要が無くなる可能性が低い

現時点では、金を人工的に作る現実的な方法はなく、地球に埋まっている金を採掘していくほかありません。採掘可能な範囲で採れる金の量には限りがあることも、金が高騰する原因です。また採掘する費用の高騰も見逃せません。今後、より作業が難しい場所まで採掘するには、膨大な費用がかかるでしょう。さらに、インフレの影響も相まって、コストが高騰していくと考えられます。

金は投資や宝飾、工業用と、世界的に使われているため、金自体の需要が無くなる可能性はほぼありません。

金相場を分析する方法

2024年以降の金相場の見通しを予測するには、2つの分析手法を考えることで相場の予測を行うことができます。分析する方法としては、ファンダメンタル分析とテクニカル分析の二つが主要です。

ファンダメンタル分析では、経済指標や政策、国際情勢などを基に相場の動向を予測します。例えば、経済の不確実性が高まると金の需要が増え、価格が高騰しやすくなります。また、インフレが進行する状況では、金は価値の保存手段として選ばれるため、価格高騰が期待されます。

一方、テクニカル分析では、過去の価格データや取引量を基に、チャートや指標を使って相場の動向を予測します。移動平均線やRSI(相対力指数)、ボリンジャーバンドなどの指標を用いることで、買い時や売り時を見極めることが可能です。特に、過去の価格変動パターンを分析することで、将来のトレンドを予測することができます。

これらの分析方法を組み合わせることである程度金相場の予測を行うことができます。しかし外部要因が多く金相場は影響を受けやすいので、予測は必ず当たるとは限りません。

現在金の相場が高騰している理由は?

金相場は、2023年に入り、さらなる高騰を見せています。

なぜ金の相場が高騰したのか、その原因を理解することで、将来の値動きを予測する手助けになるでしょう。

不安定な世界情勢が長く続いた

金相場の高騰に大きく影響を与えたのが、世界情勢の不安定さです。

世界の情勢悪化は、コロナウイルスの流行や、ウクライナの紛争だけではありません。
そのほかにも、アメリカと中国間での貿易摩擦や、アメリカとイランの対立なども影響を与えました。

このように情勢が安定していないときは、株や通貨の価値が下がるため、金相場の高騰につながります。

円安が続いている影響

金取引は、ドル建てが一般的となっていますが、日本では円に換算して取引されます。
そのため、金相場に加え、為替の影響を受けるのが特徴です。

たとえば、金の価格が、【1g100ドル】で取引されていた場合で考えてみましょう。

【1ドル150円】の円安と【1ドル90円】の円高のときでは、円に換算したときに金額が大きく変わります。

1ドル150円の場合は15000円、1ドル90円の場合は9000円となり、円安の方が高値で売却できるのです。

近年では円が安く、アメリカドルが高い状況だったことも、金相場が高騰した原因と言えるでしょう。

世界的に低金利に陥った影響

世界的に低金利になっていたことも、金高騰の原因の一つです。

金利が低いと、現金を銀行に預けていても、利息収入に期待ができなくなります。
その結果、安定した金の現物投資に人気が集まり、価格が高騰しました。

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金の相場に影響を与える4つのポイント

金相場が変動する原因は一つではありません。
さまざまな懸念や要因が複雑に絡み合うことで、日々相場が動いています。

金の相場に影響することとは何かを理解して、今後の価格を予想する参考にしてください。

地政学リスク

金の価格変動で注目したいのが、地政学リスクです。
地政学リスクとは、軍事的・政治的・社会的な影響が、世界経済の先行きを不透明にするリスクのことを指します。

紛争やテロが起こると、為替や株に影響を与え、原油や商品市況が高騰し、経済の不安が高まると、投資家が安定した金を買い求めるため、金相場が高騰します。

有事の金と言われるだけあり、地政学のリスクが高まり、株や通貨の価値が落ちると金の相場にも影響するでしょう。

金利

預金をしていると、金利状況に合わせて預金利息が支払われますが、金投資に金利はありません。
そのため金利が下がると、金利のない金投資に移行する方が増え、金の価値があがります。

逆に金利が高いときは、株や債券に移行し、金の価格は下落するでしょう。
このように、株と金は逆の値動きをするのが特徴です。

投資家は株や金など、さまざまな投資先を持つことで、リスクヘッジをしています。
金は世界的に取引されているため、金利の動きはアメリカを中心に、状況を把握しておくのがポイントです。

為替の値動き

金の相場を把握するためには、円やアメリカドルの為替の値動きに注目しましょう。

世界的に流通している金は、アメリカドルで取引されます。
アメリカドルの価値が高いときは金の相場が下がり、アメリカドルの価値が下がると金の相場が上がるのが特徴です。

為替は、日本だけでなくアメリカの景気やレートを確認するようにしましょう。

金の生産量・流通量

金の量には限りがあるため、需要が高まるほど金相場は高騰します。
約20年以内には、採掘可能な金が枯渇すると言われていることから、金の希少性が、価値上昇の原因になるでしょう。

ですが、採掘が難しい海底などに埋まっている金もあるため、技術的に採掘が可能になれば流通量に変化がある可能性もあります。

これから金を買うのは遅い?

今から購入しても遅くはありませんが、購入するタイミングや方法には注意が必要です。

損をしない買い方をするには、何に気を付けるべきかを参考に、購入方法を見極めてみてください。

基本は金の価格が下がっているときが懸命

今すぐにでも金の購入をしたい方は、もう少し価格が下がったタイミングがおすすめです。

2023年8月現在では、金は過去にないほど高額になっているため、今購入すると高値つかみになる可能性があります。

相場が高いときに大量購入すると、購入後に価格が下がる可能性が高く、大幅に利益が出るまでに時間がかかってしまうため注意してください。

金相場は、8月初旬の最高値から、すでに下がりつつあります。
今後も世界の情勢が落ち着けば下降していく可能性が高いため、下落のタイミングを狙って購入しましょう。

長期的な積み立ても有益

金の価値は、長期的にみれば今後も高騰していくと考えられるため、今購入しても必ずしも損をするわけではありません。

過去の歴史の中で急落したケースもありますが、価値がなくなることはないでしょう。
そのため、10年〜20年以上の長期で資産形成していく予定であれば、利益を出せる可能性はあります。

ただ、今のように金相場が高騰しているときは、少しずつ積み立て式に購入する方法がおすすめです。

積み立てなら、日々の変動に関わらず購入するため、結果的に平均価格で投資ができて、リスクを軽減できます。

まとめ

金相場は、世界の情勢や経済の影響を受けて、日々上下しています。
そのため、なぜ相場が変動しているのかを理解できれば、今後の金相場も予想しやすくなるでしょう。

また当日だけではなく、過去の相場データを参考にすることで、将来の金相場の動向を予測するヒントを得られます。

売却を検討している方や購入を考えている方は、適切な判断ができるようになるために、金相場の分析方法を参考にしてみてください。

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