金の価格が高騰している昨今では、買取のトラブルが多発しています。
金の売却を検討している方にとっては、どこの買取業者に依頼すれば失敗しないか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は金の買取で起きるトラブルの回避方法や、どのような業者に依頼するべきかを見極めるポイントについて解説します。
安全に金の売却をしたい方はぜひ参考にしてみてください。
金の買取で起きるトラブルの具体例
金の買取では実際にどのようなトラブルがあるのかご存じでしょうか。
知識がないと、気が付かないうちに詐欺被害にあってしまうかもしれません。
金の買取で多いトラブルの実例を把握して、被害にあわないようにしましょう。
相場に見合わない安値で買い取られる
訪問買取で多いトラブルは、相場より安い価格で買い取られるケースです。
業者としては利益をあげるために、少しでも安く仕入れて、高く売りたいため、査定を偽って安く買い取ろうとします。
ですが、世界共通の金相場より、大幅に下がる査定になることは一般的ではありません。
傷や保管状態が悪いなどを理由に、査定価格を偽るケースもありますので、金のおおよその相場を把握しておくことが大切です。
依頼していないものまで買い取ろうとする
売る気のないものまで無理やり買取りすることを《押し買い》と言います。
貴金属以外のものも押し買いしようとする業者も多く、時計やブランド品、ゲーム機 など、種類もさまざまです。
一度家に上げてしまうと、見えているものの買取をしつこく勧められるため、きっぱり断りましょう。
断っても買い取るまで帰らない
悪徳業者の場合、買取を断ってもなかなか帰らないトラブルなどが報告されています。
なかには恐喝して、長時間心理的に追い詰めて契約させようとする業者が存在するのも事実です。
特に依頼して来てもらった場合は、契約しないと申し訳ない気持ちになりますが、査定額に納得ができないなら、強く断りましょう。
また、突然訪問してくる業者は悪徳業者の可能性が高いため、家に入れないようにしてください。
金の買取で起きるトラブルを回避する方法
依頼した業者がなんだか怪しい、と感じたら冷静に身を守る対処を行いましょう。
トラブルを回避する方法について解説しますので、被害にあわないように、参考にしてください。
怪しいと思ったらその場で即決しない
訪問買取を依頼しても、その場で即決する必要はありません。
後悔しないように、一度冷静になって納得するまで考えるのも大切です。
この場合は、「少し考えます」「相談してから連絡します」などと伝えて、無理に即決しないようにしましょう。
見積りを出してもらい査定内容が曖昧でないか確認する
金の査定額には必ず理由があります。
一般的な優良業者は、見積りを出して査定理由を説明してくれるものです。
悪徳業者の場合は、あえて見積りを出さずに、証拠を残さないケースもあるため、見積りは必ずもらいましょう。
見積り内容では、下記のポイントをチェックしてみてください。
- 業者名
- 日付
- 取引内容の明細
- 金の相場
- 手数料
このような査定理由の詳細を細かくチェックし、不備や疑問点はその場で確認します。
事前に金の相場・査定する金の純度を調べておく
金の相場を知らないと、査定価格が違っても判別できません。
査定内容の妥当性を判断するためにも、金の相場は確認しておくようにしてください。
優良業者なら、当日の金の買取相場をホームページで公開していることが多いので、チェックすると良いでしょう。
また、買取価格は金の純度によっても異なることも、把握しておく必要があります。
貴金属なら、K24、K18など、純度が刻印されていることが多いので、確認してみてください。
買取業者の会社のHPで実績などを調べる
買取依頼をする前に、実績や口コミを調べて、査定スキルを判断しましょう。
実績が重要なのは、買取業者が貴金属の買取専門とは限らないからです。
リサイクルショップ・質屋などの場合は、貴金属の買取実績が少なく、正確な査定ができない可能性があります。
買取実績は、【日付・素材・買取金額・査定理由・査定品の画像】などがホームページに掲載されているのでチェックしてみてください。
そのほか、ネットでの口コミのチェックも欠かせません。
担当の印象や査定について、実際に売却した方の正直な口コミは非常に参考になります。
クーリングオフについて理解する
訪問買取の場合、クーリングオフが適用されます。
万が一売却したことを後悔しても、契約日から8日以内であればキャンセルが可能です。
ただ、適用外になるケースもありますので注意してください。
店舗買取や、宅配買取、事業者同士の契約などは適用されません。
また、クーリングオフは期間内での手続きが必須なので、速やかな対応が必要です。
クーリングオフは、書面か電磁的記録で行います。
契約日・契約者名・売却した商品・売却金額・クーリングオフの通知を発した日付の記載が必要のため、契約書は必ず保管しておいてください。
手続きについて不明点があれば、国民生活センターや、消費生活センターに相談すると良いでしょう。
金買取業者の判別方法
ここでは、どのような買取業者が安心できるのか、判断方法について解説します。
どこの業者にしていいか迷われている方は、参考にしてみてください。
実店舗があるかどうか
信頼できる買取業者であるかの判断で、実店舗の有無は重要なポイントです。
店舗を10年以上運営していれば、買取実績も豊富のため、安心して依頼ができます。
店舗がない業者の場合、契約後に音信不通になるトラブルも発生していますので、注意しましょう。
なかには、ホームページ上に存在しない住所を掲載しているケースもあります。
記載している住所が実在するのか、地図で調べるようにしてください。
専門のスタッフがいるかどうか
買取業者を選ぶなら、金について詳しく、貴金属を専門に査定できるスタッフが在籍していると安心です。
価値を正しく見分けて判断できますし、相場に合わない価格で売りたたかれるリスクも少なくなるでしょう。
金の相場や、素材について質問したときに、丁寧に不安点を解消してくれるかが、判断のポイントです。
買取を急かすなど不誠実な対応をしてないかどうか
悪徳な買取業者は、冷静な判断ができないうちに契約しようと、急かすような接客をするのが特徴です。
「今日だけ買取額を上げます」
「複数売却するなら特別に査定額を上乗せします」
「今売らないと損しますよ」
などといったうまい話にだまされないように注意してください。
優良業者なら、無理に買取することは考えにくいでしょう。
メリット・デメリットの両方を説明した上で、誠実な対応をする業者を選んでください。
金の買取金額は業者によって違う?
金の相場は世界共通ですが、買取価格は、業者によって違いがあります。
なぜ金額の差が出るのか、業者による差を理解して、納得のいく契約ができるようにしてください。
金の買取には手数料がかかる
買取業者は、利益を全くとらずに運営している訳ではないため、必ず手数料を設定しています。
手数料を取る理由は、大きく分けて2つあります。
- 金専門業者に売却したときの差額分を利益とする場合
- 再加工するときの目減り量を加味している場合
手数料の金額設定などは、業者によってさまざまですが、手数料の相場は約2割ほどが一般的です。
また、手数料無料の業者は、最初から手数料が差し引かれた買取価格で提示されているケースが多いでしょう。
複数の業者で見積りを取ると安心
金の査定価格は、業者ごとに違いが出るのが大半です。
特に手数料は、査定してもらわないと分からないケースが多いので、複数の業者に依頼すると、価格の違いや相場が良く分かります。
そのため、見積りをもらった上で、トータル金額で判断するのが失敗しないポイントです。
まとめ
金の買取でトラブルに巻き込まれないようにするには、知識をつけることが重要です。
金の相場や、トラブルの事例を把握するだけでも、詐欺に巻き込まれる可能性は大幅に減るでしょう。
特に訪問買取でトラブルが起きやすいため、信頼のできる業者を慎重に選ぶようにしてください。
店舗があるか・査定実績が多いか・査定内容の明細を説明してくれるか。
など、ポイントを押さえて選べば、納得できる買取業者に出会えるはずです。