普段着物を着ない方でも、夏祭りや花火大会など、夏になると浴衣を着るという方も多いのではないでしょうか。本格的な着物と比べると値段が安いため、何着も持っているという方もいるでしょう。
しかし、着るシーズンが限られるため、着ていない浴衣が溜まってしまって悩んでいるというケースも多いです。
今回は、浴衣の買取価格相場や高価買取のポイント、おすすめの査定依頼先についてご紹介します。着ていない浴衣がご自宅に眠っているという方は、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも浴衣とは?買取してもらえる?
浴衣はよく耳にする言葉ですが、そもそも浴衣とは何なのか、着物との違いはあるのかなどをご存じでしょうか?
ここでは、そもそも浴衣とは何なのか、買取はしてもらえるのかについてご紹介します。
浴衣は日本の夏の風物詩であり、花火大会やお祭りなどのイベントをより楽しむのに欠かせない存在です。着物との違いとしては、浴衣は着る時期やシーンが限定的で、夏に着るお出かけ着として位置づけられています。
浴衣は毎年新しいデザインが発売され、その年の流行の柄や色が大きく変わるため、毎年買い替える方もいると思います。
そうすると以前の浴衣は溜まってしまい、もったいないです。そのような着用しない浴衣を有効活用するために、売却したいと思っている方もいると思いますが、実際にできるのでしょうか。
結論、浴衣は売却可能です。
浴衣を売却する方法としては、オークション・フリマサイト、リサイクルショップ、着物買取業者などがあります。
浴衣の買取価格相場
浴衣を買取に出すなら、価格は当然気になるところです。適切な価格で買い取ってもらうためにも、相場を把握しておきましょう。
ここでは、浴衣の買取価格相場についてご紹介します。浴衣の買取価格は、状態やブランドによって変わります。
買取価格相場は、下記のとおりです。
種類・状態 | 買取価格相場 |
ミシン仕立て(汚れあり) | ~1,500円程度 |
ノーブランドの浴衣(汚れなし) | ~2,000円程度 |
綿絽、綿紅梅 | ~3,500円程度 |
anan | ~10,000円程度 |
SOU・SOU | ~11,000円程度 |
TSUMORI CHAISATO | ~16,000円程度 |
宮古上布、竺仙鑑制 愛染 | ~18,000円程度 |
岡重 | ~20,000円程度 |
ミシン仕立て(汚れあり)
ミシン仕立ての浴衣は、手縫いに比べて縫製が効率的に行われるため、比較的価格が抑えられた商品が多いです。ミシン仕立ての浴衣は、しっかりとした縫製が施されているため、耐久性に優れている点が特徴です。しかし、汚れがある場合、買取価格が大幅に下がる傾向にあります。浴衣は見た目が重要視されるため、シミや色あせがあるとその価値が大きく減少します。特に、目立つ汚れがある場合や、洗濯しても取れない頑固な汚れの場合、買取業者は修繕の手間を考慮して査定額を下げることが一般的となっています。
ノーブランドの浴衣(汚れなし)
ノーブランドの浴衣は、ブランド品に比べて比較的手頃な価格で購入できます。ノーブランドの浴衣であっても、汚れがないものは買取の需要があります。浴衣の状態が良好で、シミやほつれがなく、保管状態が良い場合は、買取価格が安定しやすいです。しかし、ノーブランドの浴衣はブランド品に比べて価値が低いため、査定額も抑えられることが多いです。そのため、綺麗な状態を維持することが重要になっています。
綿絽、綿紅梅
綿絽や綿紅梅の浴衣は、夏の涼しげな装いとして人気があります。綿絽は、薄手で透け感のある生地が特徴で、通気性が良く、夏の暑い時期でも快適に着用できます。綿紅梅は、絹糸と綿糸を組み合わせた独特の織り方で、立体感と風合いが魅力です。どちらも日本の伝統的な技法で織られており、見た目の美しさと着心地の良さが評価されます。高品質な綿絽や綿紅梅の浴衣は、涼しさを求める人々に根強い人気があり、特に生地の質感や柄の美しさが際立つものは高価買取されやすいです。
anan
「anan」の浴衣は、ファッション雑誌「anan」とのコラボレーションアイテムとして若い女性を中心に人気があります。トレンド感あふれるデザインや、現代的なカラーリングが特徴で、手軽におしゃれを楽しめる点が魅力です。そのため、使用回数が少ない場合や、保存状態が良ければ、中古市場でも比較的高い値段で取引されることがあります。雑誌とのコラボアイテムとして限定的な販売がされていることもあり、希少性が高いアイテムはさらに高価買取が期待できます。しかし、トレンドの移り変わりが早いため、デザインが古くなると価値が下がりやすい点には注意が必要です。
SOU・SOU
SOU・SOUの浴衣は、京都発のブランドで、独特のテキスタイルデザインが特徴です。モダンな和のテイストを取り入れたパターンや、カラフルでポップなデザインが人気の秘密です。SOU・SOUの浴衣は、品質の高さと独自のデザイン性が評価されており、中古市場でも人気が高いです。
TSUMORI CHAISATO
TSUMORI CHISATOの浴衣は、デザイナーの津森千里によって作成されました。ユニークな視点で作られた柄や、鮮やかな色使いが目を引きます。これらの浴衣は、単なる衣服を超えたファッションアイテムとして位置づけられており、個性的なスタイルを求めるファッション愛好者に人気です。TSUMORI CHISATOの浴衣は、ファッション性が高いため、他にはないデザインを求める人に高く評価されることが多いです。
宮古上布、竺仙鑑制 愛染
宮古上布と竺仙鑑制の愛染は、日本の伝統工芸品として非常に高い評価を受けています。宮古上布は、沖縄県宮古島で生産される織物で、手織りの技術と独特の風合いが特徴です。軽やかで涼しげな質感は、夏の着物として最適です。一方、竺仙鑑制の愛染は、江戸時代から続く老舗の染物ブランドで、特に浴衣の染色技術に優れています。藍染めの深い色合いと伝統的な柄が魅力で、高級感があります。どちらも職人の手仕事による高品質な製品であるため、中古市場でも高く評価されます。
岡重
岡重は、京都の老舗染織ブランドで、華やかな和柄や伝統的な染色技法が特徴です。浴衣や帯、小物まで幅広いアイテムを展開しており、特に浴衣はその美しいデザインと高品質で人気があります。岡重の浴衣は、伝統と現代のセンスが融合した独自のスタイルが魅力で、他にはない個性的な柄が多いです。染色技術の高さと、生地の上質さが評価されるため、買取市場でも高い評価を受けることが多いです。
浴衣の価値は、種類や状態、ブランドによって大きく左右されます。また、状態が良いもの、特に未使用品や新品同様のものは高価買取が期待できます。
逆に、ノーブランドで状態が悪い浴衣は、査定価格がつかないケースもあります。そのため、保管方法には注意し、なるべくいい状態で査定に出せるようにしましょう。
浴衣を高値で買取してもらうための3つのポイント
浴衣を高値で買取してもらうためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。これを知っているか知らないかでは買取金額に大きな差が出てくるため、必ずチェックしておきましょう。
ここでは、浴衣を高値で買取してもらうための下記3つのポイントについてご紹介します。
- 売る時期は4月~7月
- 帯や下駄と一緒に査定に出す
- 日ごろのケアを怠らない
売る時期は4月~7月
浴衣を売る最適な時期は4月から7月です。なぜなら、夏祭りが頻繁に開催されるのは7月上旬で、8月に入ると一気に需要が下がるためです。
そのため、多くの人が浴衣を購入する4月〜7月が狙い目とされています。買取価格には需要も関わってくるため、売る時期も意識しておきましょう。
帯や下駄と一緒に査定に出す
浴衣を売る際には、帯や下駄を一緒に査定に出すのがおすすめです。これは、浴衣を着る際に必需品である帯や下駄を一緒に売ると、「浴衣セット」として高値で買取られる場合があるためです。
付属品がある場合は、浴衣と一緒に査定に出しましょう。
ケアを怠らない
浴衣を高値で売るためには、丁寧なケアをすることが重要です。浴衣は薄く湿気の多い夏場に着るもので、シミやシワがつきやすく、状態が悪いと買取してもらえない場合もあります。
特に浴衣は夏にしか着ないため、それ以外の期間は放置しがちで状態が悪くなりやすいです。そのため、定期的なお手入れは欠かさず行っておきましょう。
浴衣の買取はどこへ依頼すればいい?
浴衣を高値で買い取ってもらうためにはいくつかポイントがありますが、買い取ってもらう業者選びを間違えると、適切な値段がつかなくなってしまいます。
ここでは、浴衣の買取はどこへ依頼すればいいのか、代表的な下記3つの売却先についてご紹介します。
- リサイクルショップ
- フリマアプリ・ネットオークション
- 専門の買取業者
リサイクルショップ
リサイクルショップでの浴衣の買取は、一般的には推奨されません。これらの店舗では、浴衣の価値を正確に評価する専門の査定スタッフがいないことが多く、適正な価格がつけられないケースがあります。
また販路が店頭のみの場合、需要が限られる浴衣は不良在庫となる可能性が高いため、買取に消極的になりがちです。リサイクルショップなどでは、ブランドに関係なく、「1kg=○円」といった重量査定となるケースも多いです。
そのため、値段を問わずにとにかく引き取ってほしい場合にはいいですが、できるだけ高く売りたい方には向いていないといえます。
フリマアプリ・ネットオークション
フリマアプリやネットオークションは、比較的安価な浴衣を売る際におすすめの方法です。
近年利用者が増えているオークション・フリマサイトでも、浴衣の売却は可能です。ユーザー間で取引可能なオークション・フリマサイトでの売却では、自身で設定した価格で売却可能なうえ、欲しい人さえいればお金に変えられます。
そのため、買取業者に買い取ってもらえなかった浴衣でも売れる可能性があります。買取価格がつかないほど安価な浴衣を売る際には、おすすめの方法といえます。
専門の買取業者
浴衣を売る際は、専門の買取業者を利用するのが最もおすすめです。着物買取業者では、浴衣を含め、着物の買取に特化した専門の査定員が値付けを行います。そのため、浴衣の価値を正確に見極め、適正な価格をつけてくれます。
買取方法も、店頭への持ち込み買い取りのほか、出張買取や宅配買取など、依頼者の状況に合わせて選択できるケースが多いです。
ご自宅に眠る浴衣に値段が付くかは、査定してみなければわかりません。査定料やキャンセル料が無料の買取業者も多いため、まずは気軽に査定を依頼してみましょう。
おすすめ買取業者紹介
浴衣買取に力を入れているおすすめ事業者を3つ紹介します。浴衣を高価買取したい方におすすめの買取業者です。
浴衣なでしこ
「浴衣なでしこ」は浴衣専門の買取業者です。宅配買取で買取を行うことができます。査定料・送料・買取キットは無料なのでどなたでも気軽に買取を行うことが可能です。
もう着なくなった、使用しなくなった浴衣は「浴衣なでしこ」で古着リサイクルしましょう。
銀座屋
銀座屋は浴衣だけでなく、日用品や貴金属など様々な物の買取を行っています。不要なものを一括でまとめて買い取ってもらうことが可能です。また、多少状態が悪い浴衣でも買い取ってくれる場合があるので、使い古した浴衣でも買い取ってもらえる可能性があります。
着物10
着物10は着物全般の買取に力を入れている買取業者で浴衣の買取にも力を入れています。買取決定率98.8%という高い買取実績があるので、買取に満足しているお客さんがとても多い買取業者です。
まとめ
浴衣は夏の風物詩ですが、着る時期やシーンが限られていることから一般的に需要は低いです。ただ、買取は可能です。
買取価格相場としては、ノーブランドのものなら数千円、ブランドものであれば数万円になるケースもあります。また、状態がいいと、査定価格は上がりやすいです。売る時期や状態に注意することでも、買取価格を上げられます。
そして浴衣を売るうえで最も重要なのが、専門の買取業者に依頼することです。リサイクルショップ、フリマアプリ・ネットオークションでも浴衣は売却できますが、適正な価格で売れづらいというデメリットがあります。
ただ、思い出が詰まった浴衣を手放すのであれば、なるべく高く買い取ってもらいたいと思うものです。着物専門の買取業者に依頼すれば、浴衣の価値を正確に見極め、高価で買い取ってくれる可能性が高まります。
そのため、浴衣の買取査定を依頼するなら、専門の買取業者に依頼するようにしましょう。