高価買取されるレア切手とは?代表的なプレミア切手と高く売れる理由を解説

2023/10/11

手紙やハガキを出す際に使用する切手には、高価買取されるレアな切手もあることをご存知でしょうか?

現存枚数や発行枚数が少ないものは価値があるとされており、ものによっては1枚で数万円もの価値が付くものもあります。

こちらの記事では、高価買取されるレアな切手や高く売れる理由について、詳しく解説しています。

手元に珍しい切手があるという方は、ぜひ参考にしてください。

レア切手とは?

切手は、発行枚数が少ないものや消印がレアなものであれば、プレミアがついて高価買取されることがあります。

ここでは、レア切手の特徴について詳しく解説していきます。

レアな切手の特徴

レアな切手を探す場合は、発行時期に着目するとよいでしょう。

特に、日本国内で切手ブームだった昭和30年代前半の切手はプレミア価値が付く可能性が出てきます。

その頃に発行された切手の多くはコレクターの手に渡っており、現在では市場にほとんど出回っていない場合が多いため、高値で取引されています。

また、切手ブーム以前に発行された限定切手や記念切手なども、高値で取引されることが多いです。

消印がレアな切手にも価値がある

珍しい消印が押されている切手は、使用済みでも高く売れるケースがあります。

たとえば、国の記念日に押された消印や発行日初日に押された消印などは、流通量が少なく珍しいことから、高額で買い取ってもらえる可能性が高いです。

オリンピックの記念切手にプレミアはつく?

他にも、オリンピックの記念切手にもプレミア価値が付いています。

しかし、未使用である場合はそれほど価値が高くなく、使用済みのほうが希少価値は高いとされています。

これは、オリンピックの記念切手の場合は、未使用でコレクションとして保存する方が多く、消印が押してあるほうが珍しいとされているからです。

プレミア切手の価値は変わる

プレミア価値のつく切手は、日々相場が変動します。

切手収集においてもブームが存在し、時代や流行によって需要が変わるため、人気の高い切手が常に高値で買い取ってもらえるとは限りません。

フリマアプリやオークションサイトであれば、今日の相場を確認できるため、売りに出したい切手の需要が高くなっているタイミングで売りに出しましょう。

代表的なプレミア切手の相場価格

プレミア価値がつけられているのは日本の切手だけではなく、中国やアメリカといった海外の切手が高額で取引されていることもあります。

ここからは、有名なプレミア切手を国ごとに分けて、詳しくご紹介します。

日本のプレミア切手

日本のプレミア切手は、1950年代頃のものが多い傾向にあります。

以下は、日本の代表的なプレミア切手の3つです。

見返り美人切手

見返り美人切手は、菱川師宣の「見返り美人図」がモチーフとなった切手です。

発行枚数は150万枚と少なく、美しい絵柄と発行枚数の少なさから希少価値が高いとされています。

買取相場は、バラで2,000円~5,000円、シートで1,000円~25,000円ほどです。

ビードロを吹く娘の切手

ビードロを吹く娘切手は、喜多川歌麿の「ビードロを吹く娘」がモチーフとなった切手で、絵柄がカラー印刷されているのが特徴です。

買取相場は、バラで400円~850円、シートで2,200円~7,500円前後ほどです。

竜文切手

竜文切手は、1871年に発行された日本初の郵便切手です。

絵柄に竜が描かれていることと、当時の貨幣単位である「文」が使用されていることから、竜文切手と呼ばれています。

買取相場は、半銭が3,000円~10,000円、1銭が10,000円~40,000円程度となります。

中国のプレミア切手

中国では、1966年〜1976年の文化大革命当時、切手の収集や保有が禁止されていたため、当時の切手の現存数が非常に少なく、価値が高いとされています。

以下は、代表的な中国のプレミア切手の3つです。

大パンダ切手

大パンダ切手は、水墨画でパンダが描かれている切手です。

シリーズものとして全部で6種類発行されており、1963年発行の1次と1973年発行の2次に、3種ずつに分けて発行されています。

第1次切手の方が、発行枚数が少ないため高値が付きやすく、買取相場は100円〜2,000円ほどとなっています。

赤猿切手

赤猿切手は、赤い背景に描かれた黒い猿の絵柄が特徴の中国切手です。

発行当時、発行枚数を減らしたことから、希少性が高まったとされています。

そのため、赤猿は中国の切手の中でも特に価値が高く、およそ10,000円前後〜100,000円前後で取引されることがあります。

毛沢東切手

毛沢東切手は、毛沢東を描いた中国切手です。

中国の革命指導者である毛沢東を称えて発行された切手で、全部で14種類が発行されています。

14種類全てが未使用で揃っている場合は、買取相場は100,000円〜300,000円にもなります。

アメリカのプレミア切手

アメリカにも入手が困難となっているプレミア切手がいくつか存在します。

以下は、代表的なアメリカのプレミア切手の2つです。

逆さまジェニー切手

逆さまジェニー切手は、1918年のアメリカでエラーとして発行されたものです。

全部で100枚しか印刷されていないことから、非常に高い希少価値が付いており、世界でもほとんど流通することがないと言われています。

状態があまり良好でない1枚でもおよそ2,500万円で落札された実績があります。

もし逆さまジェニー切手を所有しているとすれば、状態が悪くても1,000~2,000万円もの価格での取引が期待できます。

宣教師切手

宣教師切手は、イギリスからハワイに渡来した宣教師が使っていた切手です。

特に、1851年発行の2セント切手は、全部で28枚しか現存していないとされており、非常に珍しいとしてコレクターに注目されています。

プレミア価値のついている平成切手

一般的に、価値が高いとされている切手は、平成以前の時代に発行されたものが多いですが、平成に発行された切手でもプレミア価値が付いているものもあります。

以下では、プレミア価値が付いている平成の切手について解説します。

議会開設100年記念切手

議会開設100年記念切手は1990年に発行された切手です。

日本での議会開設100周年を記念して発行された切手で、美しいステンドグラスが描かれているのが特徴です。

買取相場は6,000円~8,000円ほどとされていますが、現行枚数が多い切手でもあるため、状態次第で買取価格が変動する可能性もあります。

サンフランシスコ平和条約50周年記念郵便切手

サンフランシスコ平和条約50周年記念郵便切手は、2001年に発行された切手です。

太平洋戦争終戦時に結ばれた、平和条約の締結が50年経過したことを記念して発行されました。

図柄には、サンフランシスコのオペラハウスや桔梗や菊などの秋草が描かれています。

買取相場は、額面が2円だと500円、8円だと1500円程度ですが、24円になると4,000円と高額となっています。

第9回いけばなインターナショナル世界大会切手

第9回いけばなインターナショナル世界大会切手は、世界大会を主催している「いけばなインターナショナル」の創立50周年を記念して、2006年に発行されました。

東京浅草の六角堂や、ススキをはじめとする秋の草花が描かれているのが特徴です。

買取相場は、1シートで800円前後となっています。

プレミア切手が高く売れる理由

プレミア切手が高く売れる理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 発行枚数が少ない
  • 流通枚数が少ない
  • 絵柄が綺麗

以下では、この3つの理由について詳しく解説します。

発行枚数が少ない

発行枚数が少ない切手は、市場に出回りにくいため希少価値が高いです。

切手の発行枚数はそれぞれ異なりますが、発行枚数が少なければ市場に出回りにくく、手に入りづらいです。

そのため、発行枚数が少ないほど希少価値が高いとされています。

また、額面によっても発行枚数が異なる場合があるため、切手の相場を調べる際は額面まで確認しましょう。

流通枚数が少ない

流通枚数が少ないことも、高く売れる理由の1つです。

発行枚数が多くても、現存している枚数が少なければ市場に流通しないため、価値が

高くなります。

枚数が少なくなる理由は、災害や戦争、政治的理由などさまざまあります。

例えば、明治時代や大正時代の切手は、戦争や災害などにより切手がほとんど残っていないため、高値で取引されることが多いです。

絵柄が綺麗

高く売れる理由として、切手の絵柄が綺麗なことも挙げられます。

実際に、浮世絵をモチーフにした、見返り美人切手やビードロを吹く娘切手など、美しい絵柄で高い人気を誇っているものもあります。

勘違いしやすい切手の価値

切手は「なんとなく価値がありそう」という印象だけでは価値を決められないものです。

以下では、切手の価値を評価する際に、勘違いしやすいポイントについて解説します。

古いだけでは高価買取されない

切手は、ただ古いだけでは高価買取されません。

高価買取となる切手は、コレクター需要が高いもしくは現存している枚数が少ない、といった条件に当てはまっているものが多いです。

そのため、明治時代や大正時代のものであっても、コレクター需要や希少性がないものは価値がなく、高価買取は期待できないでしょう。

戦後の記念切手はあまり価値がない

記念切手と聞くと価値がありそうに思えますが、実は、多くの記念切手には希少価値はほとんどありません。

特に、昭和30年以降の戦後の記念切手には、プレミアがあまりないため、売りに出す際は注意しましょう。

「中華民国」と書かれた切手は台湾切手

「中華民国」と書かれている切手は、中国切手と勘違いしやすいですが、実は台湾切手であるため、注意しましょう。

切手を高価買取してもらうコツ

切手を高価買取してもらうためには、以下の3つのコツを抑えておくのがおすすめです。

  • 切手が劣化する前に売る
  • 事前に買取相場を把握しておく
  • 汚れやしわがあっても修復しないでおく

以下で、1つ1つ解説します。

切手が劣化する前に売る

切手の保存状態は、買取額に大きく影響します。

切手は状態が綺麗であれば、高値で買い取ってもらえますが、切手が劣化してしまうと、それだけで買取額が下がってしまいます。

切手の売却を考えている場合は、なるべく早く査定に出して劣化する前に高値で買い取ってもらいましょう。

事前に買取相場を把握しておく

プレミア切手の価値は日々変わります。

切手を売りに出すと決めたら、査定に出す前に一度フリマアプリやオークションなどで相場価格を把握して、適切なタイミングで売りに出しましょう。

汚れやしわがあっても修復しないでおく

切手にしわや汚れがあっても、自分では修復しないほうがよいでしょう。切手は繊細なため、自分で修復しようとした際に破損させてしまうこともあります。

そのため、しわや汚れがあっても、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。

まとめ

普段何気なく使用している切手ですが、中には高額で買い取ってもらえるレアな切手も存在します。

手元に珍しい切手があるという人は、高価買取されているものか一度調べてみることをおすすめします。

また、売りに出す際は事前に相場価格を把握し、切手が劣化する前に査定に出しましょう。

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