本記事では18金製品の買取価格を少しでもアップするためのポイントを解説いたします。
18金は、その美しさと耐久性からジュエリーや投資の対象として人気がありますが、買取を考える際にはいくつかのポイントを押さえておくことが重要です。この記事では、2024年の最新の金相場の動向を踏まえつつ、18金の買取における重要なポイントについて詳しく解説します。
買取業者の買取価格の基準や見落としがちな注意点についても記載しているのでぜひ参考にしてみてください。
18金とは?純金と何が違う?
2023年に入り、金相場が過去最高を更新し続けています。
それに伴い、金の買取価格も高騰中です。
金相場と聞くと、金の延べ棒をイメージする方もいるかもしれませんが、実は身近な金製品も高価買取の対象となっています。
金の需要が高まる今、お手持ちの金製品売却を検討されているのなら、安心安全に1円でも高く買取ってもらいたいものです。
ここでは、金相場と金の種類について解説します。
また高価買取に繋がるポイントなどもご紹介していきます。
金相場とは何か
金相場は「売りたい」と「買いたい」のバランスで価格が決定しています。
また、日本国内のみの取引で相場が決定しているのではなく、世界中の取引によって金相場は変動します。
なかでもロンドン市場とニューヨーク市場の取引が強く影響し反映されているのです。
金も需要が高まれば「買い」の価格が上昇しますが、金の特徴として株などとは異なり、金そのものに価値があることが挙げられます。
そのため、世界経済が不安定な状況のときこそ、投資家は比較的安定している金を買い求める傾向にあり、金相場も上昇するといえます。
純金と18金の違いは何?
さて、その金相場の価格とは、1gあたりの「純金」の取引価格を表しています。
では、純金と18金とは何が違うのでしょうか。
それはズバリ、純度の違いです。
混じりけのない99.9%以上の金を純金とし、24金(あるいはK24)と呼称しています。
一方で18金とは金を含む合金のことであり、金の純度が75%前後のものを18金またはK18と表記します。
金の純度は製品によってさまざまで、特に耐久性や加工のしやすさから、日本では18金が広く一般的に流通しているのです。
18金の買取価格・相場
気になる18金の買取価格と相場ですが、市場での純金の価格が上がれば、18金の買取価格も自動的に上がります。
金相場が過去最高を更新したことで、18金の買取価格も非常に高くなっているといえるでしょう。
2023年現在、原油の高騰、世界的なインフレ、そして円安ドル高などが連日報道されていますが、このような世界情勢のときこそ、資産価値の安定した金が買い求められている、ということが分かります。
需要が増えて「買い」の比重が大きいときは、金相場も上昇し、それに伴い18金の買取価格が過去にないほど上昇しているということです。
18金の買取価格はどうやって決まる?
では18金の買取価格はどのようにして決まっているのでしょうか。
金相場はロンドン市場やニューヨーク市場の影響を強く受け、世界的には金の取引はアメリカドルで行われています。
ところが日本国内では、円換算された価格での取引が行われるため、18金の買取価格に最も強く変化を及ぼすのはドル円為替相場と言っていいでしょう。
円安ドル高と聞くと、輸入品はますます高くなり、海外旅行も気軽に行けないネガティブな印象があるかもしれませんが、円安のときこそ金の売りどきなのです。
世界的物価高と円安が影響し、18金の買取価格が過去最高を更新していますが、ほかにはどのような要因で買取価格が決まっているのかも紹介していきます。
18金の種類によっても買取価格・相場は変わる!
実は18金の中にも種類があり、その違いによって買取価格が変わっています。
ジュエリーなどに用いられる18金は大きく、イエローゴールド・ホワイトゴールド・ピンクゴールドなどが一般的です。
18金はすべて純度75%ということに違いはありません。
しかし残りの25%の割り金(わりがね)という金属が異なるために、色の違いだけでなくその性質や買取価格にも違いが生じているのです。
一般的にイエローゴールドやピンクゴールドの割り金は、比較的安価な銀と銅が使用され、その独特な色味を特徴としています。
一方で、ホワイトゴールドと呼ばれる18金の割り金のほとんどは、パラジウムと銀で構成されています。
しかしパラジウムと銀だけでは、プラチナに遜色ないホワイトゴールドの色味を作り出すことが難しく、仕上げにロジウムメッキというメッキ加工が施されているのです。
現在、この割り金のパラジウムとロジウムが希少な上に供給不足となっていることから、どちらも金同様に1gあたりの相場が上昇しています。
素材・製品の段階ですでに、イエローゴールドなどとは価格が異なるため、18金ホワイトゴールドの方が買取価格が高くなっているということです。
18金の買取価格・相場は毎日変動している
買取価格が高騰しているとはいえ、毎日同じ価格で買取ってもらえるわけではありません。
金の相場も為替相場も毎日変動しているため、当然18金の買取価格も毎日変動します。
毎日、公示される金相場をもとに買取価格も変動しているのです。
そして先にも解説したとおり、相場は世界中のさまざまな要因に左右されます。
買取先の手数料によって買取価格は変動する
手数料の扱いについては買取店によってさまざまで、始めから手数料を差し引いた買取価格を提示しているところや、手数料を含まない買取価格を提示し、買取価格の計算後に一定の金額を差し引くところもあります。
手数料は1〜2割程度が相場ですが、買取店によって異なりますので、提示の買取価格よりも手数料を差し引いた総額がいくらになるかが重要といえるでしょう。
現在の金の価格は?
18金の金の現在の価格
2024年9月3日時点で、金の価格は過去最高水準で取引されています。特に18金の価格もこれに伴い高騰しており、グラムあたりの価格は日本円で9,660円で買取がおこなわれています。(2024年9月3日時点) この価格は、世界経済の不安定さやインフレ懸念、世界で起こっている戦争などによって金が安全資産としての需要を高めていることが要因です。
18金の金の価格の推移
過去数年間の18金の価格推移を見ると、価格は安定して上昇しています。特に2020年以降、コロナウイルスのパンデミックにより経済の不安定さが増したことを背景に、金の価格は急上昇しました。18金の価格も同様に影響を受け、2020年初頭にはグラムあたり約5,000円だったのが、2021年には6,000円を超え、2022年にはさらに上昇を続けました。そして、2024年には7,000円から9,000円以上の範囲で推移しています。今後も経済の不安定要素が続く限り、18金の価格は高止まりまたはさらに上昇する可能性があります。
その他の種類の金の価格の推移
金の価格は、24金(純金)、18金、14金、10金など、金の純度によって異なります。それぞれの金の価格も同様に推移していますが、特に24金は最も純度が高いため、価格変動に敏感です。2024年9月3日時点で、24金の価格はグラムあたりでは約12,000円以上です。14金や10金の価格も同様に上昇傾向にありますが、これらは金の含有率が低いため、価格もその分安価です。14金は約6,000円から7,000円以上、10金は4,000円から5,000円の範囲で推移しています。市場の変動に伴い、今後も価格の変動が予測されますが、安全資産としての金の需要は続くと考えられます。
同じ18金でも製品の種類によって買取価格は変わる?
結論からいうと、同じ18金でも製品の種類によって買取価格は変動します。
ロジウムやパラジウムを含むホワイトゴールド以外なら、純度75%ということで買取価格も同じではないのかと疑問に思われるかもしれませんが、18金製品の買取価格は、単に重さだけで決定されるわけではありません。
どのような18金のアイテムの買取価格が変わるか、あらかじめ知っておけば、安心して買取ってもらえるでしょう。
付加価値があれば価格アップも期待できる
もし、売却を考えている18金がジュエリーや工芸品であった場合は重量以上の買取価格が期待できます。
また、昨今は金の高騰や、SDGsという意識が浸透しつつあることから、リサイクルジュエリーの需要も高まっています。
なかには、ノーブランドでも、大きな傷みがなく、デザインが優れている芸術性の高い18金製品は、素材としての18金ではなく、商品として再利用をするための査定をする買取店もあります。
さらに、日本ではデザインが古いと思われるようなものでも、海外では需要があるということも珍しくないため、海外への販路を持った買取業者を利用すれば高価買取が見込めるかもしれません。
以上のように、18金以上の付加価値が見いだせれば買取価格のアップは期待できそうです。
人気ブランドのジュエリーは金以上の価値がある
金買取においては、ブランドも買取価格を左右する重要な要素の一つです。
金相場では買取価格が低くなってしまう合金の金製品でも、ブランド買取業者なら、意外な値段がつくかもしれません。
昔流行った型の金製品でも、コレクターにとっては限定品やヴィンテージものであり、通常の金以上の価値がつくということもありますので、宝石やデザインが施された金製品は、貴金属の買取店よりもブランド買取業者に買取りを依頼してみるというのも一つの手です。
18金でも買取価格・相場が低くなる場合
ここで注意しておきたいのが、ときには金の買取価格が下がってしまう場合もあるということです。
たとえば海外で購入した18金製品や古いジュエリーは刻印の表記や割り金が現在と異なっていることもあり、純度が不明のものなどもあります。
18金かどうかすぐに判断ができない場合は、提示している買取価格より低めの査定をされることもありますし、そもそも買取ってもらうこと自体が難しい場合もあります。
また、運よく買取ってもらえる場合でも買取業者によってはその場で詳しい検査ができず、預かり対応で後日、となってしまうこともあります。
そういった場合では、その日の金相場が適応されず、買取価格が思っていたより低くなってしまうということもあるのです。
まとめ
今回は18金の買取価格の仕組みと買取価格アップのコツをご紹介しました。
同じ18金でも使われている素材や、製品の種類、買取店の手数料によって買取価格が変わっていることが分かりました。
18金の種類や素材などと併せて市場の動向も把握しておけば、適正な価格で買取ってもらうのはもちろん、1円でも高くお得に買取ってもらえます。