大事に家で保管していたブランドバッグや財布などに、カビが生えていたらショックを受けてしまうでしょう。
ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルなどのブランド品であれば、カビが生えていても高価買取できる可能性があります。
ここではブランド品にカビが発生する理由やお手入れ方法、カビ退治で気をつけるべき注意点を解説します。
ブランド品にカビが発生する理由
ブランド品にカビが発生する理由は下記の2点などが挙げられます。
- 革製品は湿気を吸いやすい素材
- カビの栄養素は皮脂やほこり
初期のカビは薄い斑点が増えはじめて、増殖すると次第に表面が白っぽくなり、最終的にカビ臭くなっていきます。
また、カビは革の表面で増殖することも珍しくありません。
ここではカビが発生する理由を詳しく解説します。
革製品は湿気を吸いやすい素材
一般的に動物の皮を鞣した革製品は吸湿性や放湿性に優れており、環境に応じて適度な湿度を保っている素材です。
日本は高温多湿になりやすい夏場や梅雨などの雨で湿度が高くなる時期が多く、革製品を使っているブランド品は吸湿してカビが生えやすい環境にあります。
特にブランド品を保管することが多いクローゼットや押し入れは、日が当たらずに湿気がこもりやすい場所です。
特にヌメ革は湿気を溜め込みやすい素材のため、注意しましょう。
カビの栄養素は皮脂やほこり
高温多湿の環境と栄養があれば増殖するカビは、手垢や皮脂汚れ、外気によるほこりも栄養源となります。
ブランド品のバッグや財布など、人が使うものはどうしても外気に触れる機会が多く、汚れが付着しやすい状態です。
たとえば、飲食店で食べ物が飛び散ったことに気づかずに放置していれば、カビが増殖しやすい環境になります。
そうならないためにも、定期的にお手入れが必要です。
ただし、お手入れのときに使用するオイルやクリームの拭き残しもカビの栄養分となるので気をつけましょう。
カビが生えたブランド品のお手入れ方法
実際にカビが生えたブランド品のお手入れ方法を紹介します。
慌ててカビを取り除いても、間違ったお手入れをすれば、カビの再発や劣化につながる恐れもあります。
大事なブランド品を長く愛用するために、セルフクリーニングの方法を確認していきましょう。
ここでは、ブランド品に多い、革製品のお手入れ方法を紹介します。
①乾いた布でカビを拭き取る
乾いたやわらかい布で、目に見えるカビの表面を撫でるように優しく拭き取ります。
ゴシゴシ拭く場合、素材を傷つけてしまう危険があるため注意しましょう。
あくまで、優しくサッとぬぐい取るのがコツです。
常に綺麗な布部分でブランド品を拭くように心がけるようにしてください。
カビを拭いた部分で、他の場所を拭いてしまうとせっかく拭き取ったカビの胞子が空気に舞い、他に付着する可能性があります。
カビを増殖させる原因となるため、一度カビを拭き取るごとに、布を折ったり持ち替えたりして、常に清潔な部分で拭き取りましょう。
②専用クリーナーで綺麗にする
乾いた布でカビを拭き取ったら、革専用のクリーナーで綺麗に汚れを落として、保湿クリームで油分を補給します。
乾いた布は表面のカビやほこりを取り除きますが、汚れは取りきれていないことも少なくありません。
そのため、革専用クリーナーを使って汚れを落とします。
ただし、ブランド品によっては変色を起こす場合もあるので、使えるかどうかを事前にチェックしておくと安心です。
使用する場合でも、ブランド品には直接クリーナーは付けずに、清潔な布にクリーナーを付けて、汚れている部分にゆっくり丁寧に馴染ませていきます。
綺麗に汚れを落としたあとは、ブランド品をしっかりと乾燥させて革専用の保湿クリームで栄養を補給していきましょう。
ただし、カビの栄養分になる保湿クリームは塗りすぎないように使用量を守って塗り込むのがポイントです。
ブランド品のカビ退治で注意すべき3点
ブランド品についたカビを退治するためには下記3点に注意しましょう。
- 湿った布やアルコールで拭かない
- 直射日光や高温多湿を避ける
- プロへクリーニングを依頼する
カビ退治をするつもりでお手入れをしても、一方でブランド品を傷つけている恐れがあります。心配であれば、プロへクリーニングを依頼するのも一つの手です。お手入れをする前に、注意点が含まれていないかチェックしてみてください。
湿った布やアルコールで拭かない
ブランド品に付着したカビは、湿った布やアルコールでは拭かずに乾いた布で拭き取りましょう。
ブランド品を濡れた布やアルコールで拭くことで、色落ちや変色の可能性があるからです。
湿気に弱い革製品は、水分によって膨らみ、乾燥すると収縮を起こす性質があります。
濡れた布でゴシゴシすれば、水分がうまく蒸発できずにカビが再発する恐れだけでなく、革の場所によっては収縮具合も変わり、風合いが損なわれて型崩れへつながることも少なくありません。
カビはアルコールに弱く再発防止のために除菌が可能です。
一方、ブランド品などの高価なものは繊細なものが多く、ダメージを受けるリスクもあります。
できるだけ、湿った布やアルコールで拭く以外のお手入れ方法を心がけてください。
直射日光や高温多湿を避ける
ブランド品は直射日光や高温多湿を避けて、風通しのいい場所で保管しましょう。
保管場所として挙げられるクローゼットや押し入れなどは、風通しが悪く多湿になりやすい場所です。
定期的に風通しをすれば、保管場所の空気が入れ替わり、熱や湿気がこもるのを防ぎます。普段は湿度が高くならないように、除湿剤を活用すると良いでしょう。
バッグを収納する場合は、バッグ内に紙を敷き詰めるのがおすすめです。
バッグの型崩れを防ぐだけではなく、湿気も吸い取ってくれる効果があります。
印刷してインクがついている新聞紙やチラシなどは色移りの可能性があるため、敷き詰める紙は白の無地だと間違いありません。
他にも、通気性の良い不織布に包んだり、箱保管では少し空けておくなど対策はいくつもあるので、状況に応じて試してみてください。
プロへクリーニングを依頼する
価値が高いブランド品はお手入れ方法を間違えると価値が下がる原因になるため、カビの程度によっては信頼のおけるプロへ依頼をしましょう。
セルフクリーニングで無理やりカビ取りをすると、ブランド品自体が今よりダメージを負うリスクもあります。
カビの状態によっては、再発の恐れや元の綺麗な状態に戻る保証はありません。
依頼する際は、素材や状態によって相場が異なるため、事前に見積もりをしてみましょう。
カビがあるバッグを高価買取してもらうコツ
買取前に綺麗な状態にする
カビが生えてしまったブランドバッグでも、高価買取を行ってもらうにはできる限り綺麗な状態にすることが重要です。まず、カビがこれ以上広がらないように処置を行いましょう。カビの除去には、専用のクリーニング剤を使用するか、専門業者に依頼するのが効果的です。市販のクリーナーを使用する際は、素材に合ったものを選び、バッグの損傷を防ぐように注意しましょう。
さらに、バッグが保存状態の悪化によって形崩れしている場合、しっかりと形を整えたうえでクリーニングすることで、見た目の印象が大きく改善されます。専門業者への依頼は効果的な手段ですが、依頼金額が高くなる可能性もあるので、依頼する場合は査定金額を予測しておくと良いでしょう。
バッグの内側もカビが発生する可能性があるので、手入れをすると高価買取が期待できます。カビが完全に取り除かれない場合でも、清掃済みであることを証明できる写真や、クリーニング済みであることを伝えると、査定時にプラス評価されることがあります。買取を行う前にバッグを綺麗な状態にすることを心がけましょう。
需要や人気のあるタイミングで買い取ってもらう
カビや汚れのあるブランドバッグでも需要や人気の高い時期に売却することで、高価買取が期待できます。特に、限定モデルや人気ブランドのバッグは一定の時期に高い需要が発生することがあり、そのタイミングを狙って売却すると買取価格が上がる可能性があります。例えば、季節限定アイテムや特定のイベントに関連する商品は、その時期に人気が再燃することが多いためそのタイミングを見計らって売却することが効果的です。
各ブランドは春・夏シーズン、秋・冬シーズンの年2回新作バックを出すブランドが多いので、そちらのタイミングで買取を行うと高価買取が期待できます。
それぞれシーズンは
- 春・夏シーズン:1~3月
- 秋・冬シーズン:6~8月
となっています。
バッグの付属品をつける
バッグの付属品が揃っていることで高価買取ができる可能性が上がります。ブランドバッグには購入時に付属する箱や保存袋、証明書や保証書などが含まれますが、これらのアイテムが揃っていることが査定時の評価に大きく影響を与えることが多いです。付属品にはバッグが本物である事を証明するギャランティーカードがあることがあるので買取時に付属品は重要視されます。
特に、限定品やヴィンテージのバッグの場合、オリジナルの付属品があるだけで希少価値が増し、カビのある状態でも高く評価されることがあります。付属品が完全に揃っている場合は査定額が上がることもあるのでぜひ付属品も探してから査定を行って見てください。
複数の業者に査定依頼してもらう
ブランドバッグを高価買取してもらうには複数の買取業者に査定を依頼することも重要です。各業者の買取価格は、ブランドバッグの状態や市場の需要、在庫状況などによって異なるため、査定額には差が出ることが一般的です。カビが生えているバッグの場合、業者によってはマイナス評価される一方、他の業者ではその影響が少ない場合もあるため、複数の査定を比較することで高価買取が期待できます。
査定業者によってはインターネットを活用した一括査定サービスを利用することも可能となっています。手軽に複数の業者から見積もりを取ることができ、買取価格を比較しやすくなっています。最も高い査定額を出してくれる業者に売却することで、カビがあっても納得のいく買取価格で売却できるでしょう。
まとめ
ブランド品にカビが発生することは珍しくありません。
素材の性質や日本の高温多湿な環境、豊富な栄養源などさまざまな要因が重なり、カビが繁殖しやすくなっています。
もし、セルフクリーニングが難しい状況だと判断したら、プロへの相談をしてみましょう。
また、使わなくなったブランド品は、カビが生えていても高価買取できる場合があります。一度、大事にしているブランド品は捨てずに、ぜひ査定してみてください。