2024年は、金は高値で取引されていますが、「もっと高くなるかも」と売却を踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
金を売る適切なタイミングを逃さないためには、どういった状況で金が高騰するか理解することが大切です。
ここでは、金を高値で売るためのポイントや、事前準備について解説します。
金の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
金を売るのにベストなタイミングとは?
金を保有していても、売るタイミングを適切に見極めないと損をしてしまう可能性があります。
ここでは、金を売るのに最適なタイミングについて確認してみましょう。
金の相場が上がったときが売り時
金の売り時は、購入時の相場に比べて大幅に価値が高くなったときです。
安く購入し、価格が上昇した際に売却することで、その差額が利益となります。
金は日々変動するため、価格が最高値に達するタイミングを正確に予測するのは難しいものです。
資産として金を保有しているなら、いつかは売ることを視野に、相場が上昇している時点で売却を検討するようにしましょう。
2024年10月は金の最高価格を更新
2024年10月07日に、金の買取価格は過去最高の1gあたり13,978円となっています。
高騰の要因は、2000年から続いているコロナウイルスの流行に加え、ロシアのウクライナ侵略という不安定な情勢が続いたためです。
また、世界的に金利が下がったことと、ドル高・円安の経済状況も要因と考えられます。
現金の価値が不安定になっているため、金を買う人が増えて金の価値も相対的に上がり続けています。
2024年は売り時?
2024年10月は、金が最高値を記録したため、売却のタイミングとして最適と言えます。
今後、短期的に見ると、コロナウイルスやウクライナ情勢が収束すれば、金相場は下がると予想されます。
そのため、長期的に金を資産として保有してきた方は、現在の高値のうちが大きく現金化できるタイミングです。
2023年時点では、コロナウイルスやウクライナ情勢が収束すれば、金相場は下がると予想されましたが、台湾有事やイラン・イスラエル間での戦闘問題などがあり、今後の金相場の動向は不透明となっています。
そのため、今後も長期的にみればさらに上昇する見込みがあります。
金相場が高騰する様々な理由
金相場が上がるタイミングは、さまざまな要因が関係しています。
ここでは、何が金相場に影響を与えるのかを把握して、見極められる知識をつけましょう。
円安・ドル高になったとき
金の価格は、為替も値動きに影響されるのが特徴です。
金は、米ドルで取引されますが、日本では日本円に換算して取引されるため、円安のときの方が相場は高くなります。
たとえば、金の価格が1g=100円と仮定して考えてみましょう。
為替が1ドル=80円であれば、1g=8000円で売却できます。
一方、1ドル140円台の円安では、1g=1万4000円で売却できるため、円安・ドル高の方が高く売却することが可能です。
現在は円安が続いていて、金売却には適しているでしょう。しかし今後の経済状況によってはさらに円安が進む可能性もあるので、金を売却する際には為替相場にも着目すると良いでしょう。
不安定な世界情勢のとき
金相場は、紛争などで情勢が不安定なときに上昇します。
昨今の、コロナやウクライナ情勢のほか、過去にはリーマンショックや世界同時多発テロといった有事の際に金が上昇しました。
このような世界情勢だと先行きが不透明で、金融市場や株式市場が動揺し、株や現金の価値がなくなってしまうことが懸念が高まり、安定した現物投資に人気が集まります。
他国が金を買い集めているとき
金は個人が持つだけではなく、国も資産として保有しています。各国の中央銀行や政府は、通貨の安定や資産の保全を目的に、金を備蓄している場合があります。
国の規模で金を購入すると、世界的に流通する量が減少してしまうのです。
特に中国やインドは古くから金投資が盛んな国のため、経済が急成長しているときは、金の値段が上昇します。
株の価値が下がっているとき
株価が下落する時期は、金相場が高騰しやすいタイミングの一つです。株式市場が不安定になると、多くの投資家はリスクを避け、安全資産である金を買う事があります。
この結果、金の需要が増え相場が上昇することになります。市場では株価が低迷している時期に金を売却することで、株式投資による損失をカバーしようとする動きが多く、金の売却には最適な時期となります。
信頼性の高い通貨の価値が下がったとき
為替相場が金の価格に影響するのは、金の取引がドルで行われているからです。
そのため、アメリカドルの信用が下がると、金が高騰する原因になります。
過去、リーマンショックや、同時多発テロなどが起きたタイミングで、ドルの信用が下がり、それに反して金の相場が上がりました。
これは、価値の低いドルを持つメリットが薄れて、安定した金の人気が高まることが、高騰の要因と言えるでしょう。
インフレ対策が行われているとき
インフレ対策が行われている時期も、金相場が上昇しやすいタイミングです。インフレが進行すると紙幣の価値が下がり、物価が上昇します。このような状況下では、金が「価値の保存手段」として注目され、投資家や個人の間で需要が高まります。
特に、インフレ対策として金融緩和が実施されると通貨の供給が増え、金の相場が上昇する傾向があります。この時期に金を売却することで、通常よりも良い相場で金を売却できるでしょう。
金を売る前に確認しておきたいこと
金を売却する前に、事前に確認するべきなのは「純度」「重さ」「相場」の3点です。
この3つを確認すれば、買い取り時のトラブルを防止し、高値で売るタイミングを逃がしにくくなるでしょう。
金の純度
金の純度とは、金製品に含まれている金の割合のことで、純度が高いほど価値が高まります。
宝飾品であれば刻印されているものが多いため、一度確認してみてください。
金の純度はおおよそ下記の割合に分かれます。
純度 | 金の含有量 |
K24(純金) | 99.9~100% |
K22 | 91.7% |
K18 | 75% |
K14 | 58.5% |
K10 | 42% |
金の重さ
金の価格を判断するには、重さを知ることも大切です。
重さが分かれば、金がどのくらいの価格で売れるのかを計算することができるため、査定額の判断基準になるでしょう。
一度お持ちの金製品の価格を、下記の方法で確認してみてください。
金の買取価格は、《純度・重さ・金相場》で算出します。
今回は、金相場が1g8000円の日に、K18でできた総重量30gのネックレスを売却する場合で計算します。
金の含有量は、【カラット数÷24】で算出可能です。
K18なら、18÷24=75%金が含有されていることが分かります。
その日の金相場が1gあたり8000円であれば、
8000円(当日の相場)×30g(総重量)×0.75(金の含有量)=18万円
となるため、18万円がおおよその目安価格となります。
金の相場を把握しておく
金相場は日々変動しているため、売却前から細かく確認するようにしましょう。
日ごとで見ると大きく急変することはほぼありませんが、数十円から数百円単位で動いています。 少しでも高値で取引したい方は、日々の相場変動をチェックして、タイミングを逃さないようにするのがおすすめです。
金を高値で売却するコツ
金を売る際に細かな作業を行うことで金をより高値で売却できます。金を売却する際は以下の点に注意しましょう。
刻印の有無を確認する
金を売却する前に刻印の有無を確認しましょう。金製品には、一般的に「K24」や「K18」などの純度を示す刻印が入っています。この刻印は金の純度を示す証明であり、買い取り業者にとっても信頼性のある情報源です。アイテムによっては刻印がないがない場合もあります。
刻印がしっかりと確認できる場合は金の純度が明確なため、正確な価値を評価してもらいやすく、高値で売却できる可能性が高くなります。逆に、刻印がない場合や不明確な場合は、業者が純度を確認するための検査が必要となり、価格が下がるリスクもあります。
刻印があるかどうかを売却前に必ず確認し、金の価値がしっかりと認識される状態にしておくことが金売却において高値を引き出すための重要なポイントです。
鑑定書を用意する
鑑定書を用意することで金の高価売却が期待できます。鑑定書はその金が本物であることや純度が証明された公式な書類であり、特に高額な金製品やジュエリーなどでは重要な価値の証明になります。
鑑定書があると高級ジュエリーや特定のブランド品などでは、鑑定書の有無が価格に大きな影響を与えることがあります。
汚れを取る
金を高値で売却するためには、金製品の見た目をきれいに保つことが大切です。金自体は酸化しにくい金属ですが、長期間使用されていると表面に皮脂やほこりが付着し、輝きが失われることがあります。
売却前に柔らかい布や専用のクリーナーを使って丁寧に汚れを取り除くことで、金本来の輝きを取り戻すことが可能です。また、洗浄やクリーニングを行う際には、金に傷をつけないように注意しましょう。
まとめ
金を売却する際は、価格の変動リスクを見据え、最適なタイミングを見極めることが重要です。
金買取相場の変動要因にはさまざまなものがありますが、特に世界情勢や経済不安が大きな影響を与えます。
そのため、日本だけでなく世界の動向の変化についても中止しておきましょう。
2023年は、コロナやウクライナ情勢が影響し、金相場の高騰を目のあたりにしているタイミングでもあります。
今後の価格動向に注意を払いながら、売却のタイミングを見極めてみてください。