着物の買取方法の一つに、出張買取があります。ご自宅に査定員が訪問して査定をするため、家にいながら買取に出せる点が特徴です。ただ、出張買取はその特性上、注意すべき点も存在します。トラブルに遭わないためにも、注意点を把握しておきましょう。
今回は、出張買取のメリット・デメリットや流れ、注意点についてご紹介します。最後には出張買取以外の買取方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
着物の出張買取のメリット・デメリット
着物の出張買取は便利な面もありますが、逆に不便な面もあります。サービスを有効活用するためにも、良い面と悪い面を把握しておきましょう。
ここでは、着物の出張買取のメリット・デメリットについてご紹介します。
着物の出張買取のメリット
着物の出張買取のメリットは、下記の2つです。
- 家にいればいいため持ち運ぶ必要がない
- 即現金化できる
家にいればいいため持ち運ぶ必要がない
出張買取は買取店の人が自宅まで来て、自宅で査定・合意すればその場でお金を支払って着物を持って行ってくれる買い取り方法です。
そのため、出張買取は自宅で買取を行うため、着物を持ち運ぶ必要がありません。これは、特に大量の着物を売りたい場合や、着物が重くて運びにくい場合に有効です。
即現金化できる
出張買取では、即座に現金化可能です。これは、査定員が自宅まで来てくれて、同意すればその場で買取が成立するためです。
宅配買取の場合は、着物を送ってから査定をしてもらい結果が出るまで時間がかかります。すぐに現金化したい場合は、出張買取がおすすめといえます。
着物の出張買取のデメリット
着物の出張買取のデメリットは、下記の2つです。
- エリア外だと利用できない
- トラブルになる可能性がある
エリア外だと利用できない
出張買取サービスは、業者が指定するエリア内でしか利用できない場合が多いです。そのため、エリア外では利用できません。
これは査定員が自宅まで査定に来てくれるという特性上、仕方のないことですが、エリア外の方には無視できないデメリットです。
そのため、出張買取サービスを利用する際は、自身の住んでいる地域が業者の対象エリア内に含まれているかを確認する必要があります。エリア外であれば、店頭買取や宅配買取など、他の買取方法を検討しましょう。
トラブルになる可能性がある
出張買取サービスを利用する際には、業者との間でトラブルが発生する可能性があります。
出張買取サービスは査定員が直接顧客の自宅に訪れるため、トラブルが起きやすいです。例えば、着物以外も買い取られてしまう抱き合わせ買取や、事前に説明のない出張費・キャンセル料を請求されるなどです。
また、査定額に納得できない場合や、業者の対応に不満を感じる場合など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
事前の業者選びから注意したり知識のある方に付き添ってもらったりするなど、トラブルに遭わないようにしておきましょう。
着物の出張買取の流れ
いざ、着物の出張買取を依頼しようとしても、流れが分からないと不安になり、なかなか行動に移しづらいですよね。
そこで、ここでは着物の出張買取の流れについてご紹介します。難しくはないため、一緒に順を追って進めてみましょう。
- 買取に出す着物・付属品と身分証を準備する
- 申し込み
- 査定
- 質問や交渉
- 現金受け取り
買取に出す着物・付属品と身分証を準備する
買取に出す着物と身分証を準備するのが、出張買取の最初のステップです。
着物の状態や付属品は買い取り額に大きく影響するため、事前に確認しておきましょう。また、査定時は本人確認書類の提示が必要です。
これらを準備しておくことで、買取査定をスムーズに進められます。
申し込み
出張買取の申し込みは、電話またはインターネットで行えます。
申し込みの際には、住所や氏名、出張買取に来てほしい希望の日時などを伝えます。また、自宅の場所や駐車場所が分かりづらい場合は、あらかじめ自宅周辺の目印や駐車場所を伝えておくといいでしょう。
査定
出張買取の査定は、専門の査定士が自宅に来て行います。物の状態や付属品を確認し、それに基づいて買取価格を決定します。
中には、査定中に他の物も査定させてもらえるように言ってくる買取業者も存在します。売る気のないものであれば、きっぱり断りましょう。
質問や交渉
査定金額が提示された後は、質問や交渉をしましょう。
このとき、買取金額の総額だけを見るのではなく、一つひとつの査定金額を確認し、疑問に思ったことは査定員に質問しておきましょう。
例えば、「有名作家の作品なのに、無銘の着物よりも査定額が安い」など、疑問に思った点があれば査定員に直接質問しましょう。また、査定額に納得がいかない場合は、交渉も可能です。
現金受け取り
査定額に納得したら、その場でサインし、現金を受け取ります。出張買取は、その場で現金を受け取れるのがメリットです。
買取業者によっては振り込みも選択できるため、希望の入金方法を伝えましょう。入金が確認できれば取引終了です。
トラブルを避ける!着物の出張買取を利用する際の注意点4選
出張買取は査定員がご自宅へ訪問するという特性上、どうしてもトラブルは起きやすいです。よくあるトラブルについては、着物買取はトラブルだらけ?事例や悪徳業者の特徴、見分け方を解説!で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
ただ、トラブルを回避するポイントはあるため、知っておきましょう。ここでは、着物の出張買取を利用する際の下記4つの注意点についてご紹介します。
- 買取業者の口コミ・評判をチェックする
- 名刺・古物商許可証を見せてもらう
- 一人では立ち会わない
- 売らないときはキッパリ断る
買取業者の口コミ・評判をチェックする
買取業者を選ぶ際は、その業者の口コミや評判を確認しましょう。
口コミや評判は、業者のサービス品質や信頼性を判断するための重要な情報源です。口コミ・評判がよくない買取業者へは、依頼しない方が無難です。
評判や口コミはインターネット上で簡単に調べられるため、依頼前にチェックしておきましょう。
名刺・古物商許可証を見せてもらう
査定の前に、名刺と古物商許可証を見せてもらうようにするのも重要です。
大概の買取業者は名刺を持っているため、名刺を見せてもらえない場合は怪しい業者である可能性が高いです。
また、古物商許可証は、業者が法律に基づいて適正に業務を行っていることを示す証明書で、携帯していなければなりません。そのため、古物商許可証を提示してもらえない買取業者は怪しいと思って大丈夫です。
一人では立ち会わない
出張買取の際は、一人で立ち会わないようにしましょう。これは、一人だと知識が無かったり断れなかったりなど、トラブルに巻き込まれやすくなってしまうためです。
他の人に立ち会ってもらうことで、トラブルに遭う可能性を下げられます。また、専門の知識を持つ人がいれば、自分が理解できない点を補完することも可能です。
一人での立ち会いはリスクが伴うため、必ず他の人に立ち会ってもらうようにしましょう。
売らないときはキッパリ断る
買取を断る場合は、はっきりとその意志を伝えましょう。自分が納得できない価格や条件で売ると、後悔する可能性があります。そのため、納得できない場合は断るのが重要です。
ただ、買取業者によっては圧をかけたり契約の話を持ち出してきたりするなどして、売らなければならない方へと誘導してくるケースもあります。
自分自身を守るためにも、自分の意志をしっかりと持ち、納得できない買取は断るようにしましょう。
着物買取の注意点とは?事例やトラブル時の対処法も解説!では、他の注意点についても解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
出張買取以外で着物を売る方法
出張買取はトラブルが起きやすいため、どうしても不安だという方もいるでしょう。しかし、着物の買取方法は、出張買取だけではありません。他の方法もあるため、検討してみましょう。
ここでは、出張買取以外で着物を売る下記2つの方法についてご紹介します。
- 持ち込み買取
- 宅配買取
持ち込み買取
持ち込み買取は直接買取店に着物を持ち込んで売る方法で、近くに買取店がある方や、自動車などで大量の着物を運べる方に適しています。また、リモート査定・買い取りに抵抗のある人や、急いで換金したい人にも適しています。
しかし、買取店によっては評価(価格)の差が大きくつきやすいため、注意が必要です。
着物の持ち込み買取については、着物の持ち込み買取の手順は?メリット・デメリットとあわせて解説!で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
宅配買取
宅配買取は自宅から買い取り業者に宅配便で着物を送って査定してもらう方法で、家から出ずに買取を行いたい人や、自分のタイミングで発送や連絡ができる人に適しています。
宅配買取は自宅から出ることなく、自分のタイミングで発送や連絡ができるため、時間が限られている人や、店舗から遠くに住んでいる人にとって便利です。
しかし、事前に送料負担については確認しておきましょう。
着物の宅配買取については、着物でも宅配買取はアリ?メリット・デメリットや高く売るコツを解説!で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
まとめ
出張買取は自宅から出ることなく、専門の査定士に査定してもらい、その場で現金化できるサービスです。しかし、その一方で、押し買いなどのトラブルが起こる可能性もあります。
そのため、買取業者の口コミ・評判をチェックする、一人では立ち会わないなどの対策を行うことで、安心して査定を依頼できます。
家にいながら査定を受けたい、すぐに現金化したいという方には、出張買取はおすすめの方法です。着物の買取を検討している方は、出張買取を検討してみてはいかがでしょうか。