「切手買取」は余った切手や以前コレクションしていた切手など、不要となった切手の処分方法として多くの方に利用されています。
とはいえ、どこに依頼すればよいのか、どのような利用方法があるのかわからないという方も少なくないでしょう。
この記事では切手の買取価格の決め方や切手買取の注意点などについて解説いたします。
切手の買取とは?
切手の買取とは、切手本来の用途である郵便物の発送に使用する予定がないなど、不要になった切手を換金したいときに便利なサービスです。
手元にある切手を手軽に売却できます。
切手の買取は古物商許可がある買取業者へ
切手の買取を希望する場合、切手の取り扱いをしているいくつかの買取業者に依頼します。
買取業者は切手を専門に扱っている業者から多種多様な品物を扱っている業者までさまざまです。
たとえば、駅前にあるチケットショップは、鉄道の切符やコンサートチケットなどとともに切手も扱っていることが多いです。
その他では、ブランド品や骨董品、高級着物に力を入れている買取業者、一部のリサイクルショップなどです。
これらの買取業者は、古物営業法に基づく古物商許可を受けている点で共通しています。
郵便局で販売されるなど、一度取引された切手は古物であり、その買取は許可が必要な古物営業に該当するためです。
したがって、古物商許可を受けずに切手の買取業者を営むと違法となります。
違法業者に切手の買取を依頼するとトラブルを生じるおそれがあるため、切手の買取は古物商許可がある買取業者を選択しましょう。
古物商許可の有無は、一般的に買取業者のホームページで確認することが可能です。
店舗であれば、見える場所に古物商であることを示す標識があります。
わからなければお店の方に質問すれば教えてくれるはずです。
切手の買取を利用する方法は主に3種類
切手の買取を利用する方法は主に3種類あります。
自分のニーズに合わせて利用可能です。
出張買取
出張買取は、買取業者の専門査定員が自宅などに出張してくれる買取方法です。
買取を希望する業者に連絡し、訪問してもらう日時を調整して当日を待ちます。
よほどの高額になれば例外もあるでしょうが、通常は査定額に納得できれば買取代金をその場で受け取れます。自宅で待っているだけの簡単さですが、自宅を見られたくない方や外出が多い方には向かないといえます。
宅配買取
宅配買取は、宅配便を使って売りたい切手を買取業者に送付する買取方法です。
業者によっては無料で宅配用のキットを用意しているため、箱などを準備する必要がありません。
自分のペースで手続きを進められるため、忙しい方にとってはより便利な方法です。
査定額に納得いかなければ返送してもらえますが、返送料がかかるケースがあります。
また、輸送中の事故や汚損が心配な方には、おすすめとはいえない方法です。
持ち込み買取
持ち込み買取は、業者の店舗やセンターに自分で持ち込む買取方法です。
店舗が近所にあれば、いつでも思い立ったときに利用できます。
店舗が集中しているエリアであれば、高額買取を目指して巡ることも可能です。
予約制のサービスを利用すれば、やり取りを他人に見られる心配もありません。
一方で、わずかであっても切手を持ち歩くことによる紛失や汚損のリスクがあります。
切手の買取価格には2つの決め方がある
切手の買取価格を決めるのは買取業者で、その決め方、切手の価値を評価する方法は基本的に2つです。
郵便料金を支払う額面の価値で決める買取価格
切手の買取価格を決める基準に額面の価値があります。
未使用の切手は表面に印刷されている金額、つまり額面の価値を持つ商品です。
郵便局では額面で売られています。
切手の買取業者は、郵便局よりも安い売価を設定することで集客するため、仕入価格となる買取価格が額面以上になることはありません。
額面の価値で買取価格が決まるのは、郵便に使用する切手として扱う場合です。
<h4>切手の買取価格相場</h4>
駅前のチケットショップなどで多く扱われている通常切手(普通切手)の買取価格は、業者や額面、シートかバラかといった要素によって異なりますが、額面の80%前後が相場といわれています。
コレクション品としてのプレミア価値で決める買取価格
切手の中にはコレクション品としてのプレミア価値が高いものがあります。
郵便料金の支払いが目的ではないため、額面以上の買取価格をもつ可能性が高いです。
発行枚数が少ない切手や昔の記念切手、外国切手などがあります。
プレミア切手の買取価格相場
プレミア切手は安い切手から超高額の切手までさまざまです。
プレミア切手として代表的な中国の赤猿切手などは、買取業者の公式サイトなどでも高額買取がうたわれています。
プレミア切手の買取価格相場は状況に応じて変化するため、最新の情報に注意しましょう。
切手を買い取ってもらう際の注意点
より満足できる切手の買取を実現するために、業者を利用して切手を買い取ってもらう際に注意しておきたい点を紹介します。
複数の買取業者に査定を依頼する
切手の買取利用で損をしないためには、複数の業者に査定を依頼することが重要です。
買取価格は業者によって異なり、得意分野や強化分野も業者によって違うため、1社だけに依頼すると相場よりも低い金額になってしまう恐れがあります。
とくに相場をつかみにくいプレミア切手は、複数の業者に依頼することで相場感を掴むことができ、より高い業者への売却が可能です。
額面よりも安くなる通常切手は、買取価格を公表している業者も少なくありません。
何社かに問い合わせてみるとよいでしょう。
価格だけではない買取業者選びのポイント
切手の買取を利用する際、買取価格が重要であることは間違いありません。
ただし、買取業者選びにあたって、価格だけに目が向いてしまうと失敗するかもしれません。
業者の対応品質も重要なポイントです。
最初から最後まで安心して取引できる業者と、買取価格が少し高くても、説明が不十分で不安な業者とでは、どちらがよいかという考え方の話になります。
買取不可の通常切手は買取可能な切手に交換する
通常切手を扱っている買取業者であっても、額面によっては買取不可としているケースやバラは対象外でシートのみを扱っているケースがあります。
このようなケースで買取を利用する方法は、扱っている業者を探すか、買取可能な切手への交換です。
未使用の切手を郵便局へ持って行けば、通常は99枚まで1枚につき5円(100枚以上は10円)の手数料がかかりますが、額面の合計と同額の切手に交換できます。
ただし、手数料を払って交換するかどうかは、買取の利用で手に入る金額との兼ね合いになるでしょう。
キャッシュレス決済を使って買った切手の現金化について
切手買取の利用に際して、キャッシュレス決済を使って購入した切手を買取業者に売ってよいのかという疑問があるようです。
クレジットカード枠の現金化がカード会社の規約に違反する行為であることから、切手の現金化においてもキャッシュレス決済との関係が懸念されています。
ポイントは現金化目的でのカード利用です。
趣味で買った記念切手や郵便に使うつもりで買った切手であれば、現金化目的での購入とは違います。
ただし、カード会社がどう判断するか、そこまでは予測できないことも事実です。大量の購入を繰り返すようであれば、疑われる可能性が大きいでしょう。
もちろん、クレジットカード利用代金を支払った後の買取利用や、キャッシュレス決済のうち後払いではないサービスを使って買った切手の買取利用なら何の問題もありません。
まとめ
切手の買取は、自分や家族がコレクションしていた記念切手の処分方法として、郵便に使うつもりで買ったものの余ってしまった切手の換金方法として役に立つサービスです。
切手の買取業者は全国に多数あります。
また、利用方法も出張や宅配、持ち込みと揃っており便利です。
そのため、いつでも利用できる反面、どの業者を選ぶかによってお得度合いが変ります。
切手の買取を利用するなら、自分のニーズに適した利用方法を選ぶとともに、買取価格や対応のよさを総合的に判断して、満足できる業者を選びましょう。