記念切手は国家的イベントやイラストが書かれていることが多い切手です。
その記念切手の中にも額面より高く買取値段がつく、プレミア切手があります。
高値で買取されるための価値や相場を解説するので、自宅にも記念切手が眠っていないか、確認してみてください。
記念切手(プレミア切手)とは?
記念切手にはプレミア切手と呼ばれる切手があります。
コレクターが集めたくなる背景や高額買取になる理由を確認してみましょう。
記念切手(プレミア切手)とは?
本来の額面より1円でも高い記念切手は、すべてプレミア切手に該当します。
現存数や発行数が少ない昭和30年代前半の記念切手は、プレミア価格になっている確率が高い傾向です。
その後日本で切手ブームが巻き起こったため、コレクターによる収集や取引も盛んになりました。
なぜ高額買取になるケースが多いの?
プレミアム切手が購入価格よりも高いのには4つの理由があります。
数が少なく希少性が高いのに、コレクションしたい需要が高いためです。
デザイン性が高く、珍しい切手は高額で買取されやすくなります。
希少価値が高い
現在まで残っている切手の枚数が少ないほど、希少性が高くなります。
同じシリーズの記念切手でも発行されている額面やデザインによって、買取価格が変わります。
コレクター人気
美しいデザインやレアな切手など、切手にもさまざまな種類があり、自分好みに切手をコレクションしている方も多くいます。
特に期間限定で販売される、記念切手は人気です。
販売数が少なく、珍しい切手をたくさん集めるのが生きがいの方も少なくありません。
デザイン性
切手趣味週間シリーズに登場する浮世絵の切手は、絵柄や色合いが美しいと人気が高い傾向にあります。
中国切手の赤猿切手も、金粉が散りばめられており、動物の毛も細かく書かれているとして注目されています。
中国切手
1966年〜1967年に毛沢東により文化大会革命が起こり、切手の収集や海外への持ち運びが禁止されていました。
政府が過去の切手も処分していたことから、残存数が少ない状況です。
中国内でわずかに残っているものや、海外に持ち出していた中国切手を中心に高額買取されています。
記念切手(プレミア切手)の買取価格・相場
日本と中国の切手で高価買取されている記念切手(プレミア切手)があります。
日本国内と中国切手で人気の高い切手をご紹介します。
日本国内
日本には代表する記念切手(プレミア切手)が5つあります。
浮世絵をオマージュにしているなど、デザイン性が優れており有名です。
高価買取されやすい5つの記念切手(プレミア切手)をご紹介します。
「竜文切手」
1871年に発行された日本で初めての郵便切手です。
額面の単位が「文」で両側に竜が描かれているため、「竜門切手」との名称で親しまれています。
この時代は切手を印刷する技術が未発達のため、同じ図柄でも違うのが特徴です。
この切手の販売後に「円・銭」へ変更されたため、発行数や現存数が少なく、買取相場は1万円〜5万円です。
「桜切手」
1872年に桜と菊がデザインされた2番目に発行された郵便切手です。
7種類の額面が準備されました。
製造された年や額面によって違う色で刷られているのが特徴です。
その中でも発行枚数が少なく、希少性が高い20銭の桜切手は特別です。
買取相場は1000円〜10万円です。
「見返り美人」
1948年に第2回切手趣味週間シリーズとして発行されたのは「見返り美人」です。
浮世絵師である菱川師宣の作品「見返り美人」がデザインされた、縦6.7cm、横3cm縦長で通常より大きめな記念切手で注目を集めました。
1991年(平成3年)に復刻版が登場しましたが、1948年の切手は高額とされています。
額面は5円で、900円〜3万円が買取相場です。
「月に雁切手」
1949年に発行された「月に雁」です。
浮世絵師で有名な歌川広重の作品「月に雁」がデザインされています。
サイズも前年の「見返り美人」よりも少し大きい縦7cm、横3cmの縦長の切手です。
人々の認知度は高く、額面は8円、1000円〜4万円の買取相場です。
「ビードロを吹く娘」
1955年に発行された「ビードロを吹く娘」です。
浮世絵師の喜多川歌麿の作品「ビードロを吹く娘」がデザインされています。
この切手からカラー印刷が導入され、浮世絵そのものの雰囲気や色合いを表現しているのが特徴です。
予定数の500万枚を上回り、追加で50万枚増刷しています。
製造した枚数が多いため、価格は低めですが人気の作品です。
額面は10円、100円〜7000円の買取相場となっています。
中国
中国切手にはプレミア切手が多く存在します。
当時は政治の影響で切手の収集や資産としての所持が禁じられていました。
古い切手も処分もしていたため、現存数が少なくなったのも原因です。
日本に入ってきている数も少ないことから、中国切手の注目度が高まっています。
「赤猿切手」
1980円に中国郵政が初めて発行した年賀切手が「赤猿切手」です。
中国十二支シリーズの第一弾として人気があります。
金粉が散りばめられている真っ赤の背景に、可愛らしい小猿がいる姿が特徴です。
当初に予定していた製造枚数や現在まで残っている数も少ないため、バラでも高額で買取されます。
額面は8分、買取相場は5000円〜10万円です。
「大パンダ切手」
全12種類発行されている「大パンダ切手」は、1963年に3種類、1973年に6種類と分けられて販売されました。
愛らしいパンダが描かれており知名度の高い人気です。
1度目に発行された切手は数が少なく希少性が高いため、高くなりやすい傾向です。
種類によって額面はさまざまですが、2度目に販売されたものは買取不可なこともあります。
買取できても100円です。1度目の切手は200円〜2400円が買取相場です。
しかし、全12種類揃った完品状態であれば1万5000円は見込めます。
「菊シリーズ切手」
1960年〜1961年までに全18種類発行されている菊をオマージュしたシリーズ切手の一つです。
種類によってデザインも出荷枚数も違います。
発行枚数が100万枚と少ない額面22分と額面30分の1枚は価値が高く希少です。
18種類揃った未使用品は3万円〜4万円前後の買取相場です。
額面も種類によりさまざまですが、買取相場は100円〜4万円と幅があります。
「牡丹シリーズ切手」
1964年に発行された全15種類のバラ切手と小型シートで構成されるさまざまな牡丹をオマージュした切手の一つです。小型シートの発行枚数は4万枚と数が多くありません。
「状元紅」「大金粉」の種類が書かれている小型シートは、珍しく高価買取が1枚でも10万円〜15万円期待できます。
買取相場は100円〜15万円、バラ切手が15種類揃っていれば、3万円前後の見込みです。
「毛沢東切手」
1966年〜1976年に中国で起こった文化大革命時代を率いた毛沢東をオマージュした「毛主席シリーズ」が発行されました。
「毛主席の長寿を祝う切手」「毛主席の赤い太陽切手」などが有名です。
その中でも「毛主席の最近指示切手」は人気が高く、5種連刷であれば40万円以上の高価買取が期待できます。
買取相場は1000円〜42万円です。
使用済みでもプレミア価値が付く切手の特徴
特別な行事の開催当日のみ押される特印や小型印が押された切手は、使用済みでもプレミア価格がつく可能性があります。
行事の記念切手に、その行事の特殊消印があると記念品としての意味合いが強くなるからです。
新しい切手が発行されたときも、封筒に切手を貼って発行当日の日付印を押した「初日カバー」があります。
郵便物として出すものではなく、記念に押してもらえる初日印のサービスです。
使用済みの切手セットではあるものの、プレミア切手の初日カバーであれば、売却も可能です。
記念切手(プレミア切手)をさらに高く売却する方法
綺麗な状態であれば高く買取されます。
切手が古くなる前に早めに売ることがおすすめです。汚れているからといって、自分で汚れやシワの修復は避けましょう。
傷つけて、破ってしまうと買取されない恐れがあるので注意が必要です。
まとめ
今回紹介した記念切手(プレミアム切手)以外にも、プレミア切手と呼ばれる種類はあります。
たとえ使用済みでもプレミア価格が付きやすい切手や綺麗な状態だと高く売れる切手がありますので、気になる切手があれば諦めずに一度査定してみてはいかがでしょうか。