お正月にもらう年賀状についているお年玉くじに当選して、お年玉切手シートをもらった方もいるのではないでしょうか。
高く買取してもらえる種類がわかると、持っている切手の相場がわかります。
高額買取される種類だけでなく、年賀切手の違いやお年玉切手シートへの交換方法も解説します。
お年玉切手シートって何?
お年玉切手シートは、年賀状に書いているお年玉くじ番号の当選した賞品として、発行されている年賀切手の小型シートです。
1950年(昭和25年)から初登場し、年にちなんだ干支が描かれたシートに切手が複数付いています。
普通郵便と同様にシートから外して、切手を郵便物に貼って、利用できるのが特徴です。
郵便局窓口での引き換えには、当選番号が書かれている年賀状ハガキや年賀切手と本人確認書類を提示しなければなりません。
お年玉くじの抽選日は毎年1月の第3日曜日に行われ、交換するならば当選発表の次の日から半年間以内に引き換えに行きましょう。
お年玉切手シートと年賀切手の違いとは?
同じ年賀にまつわるお年玉切手シートと年賀切手は、主に入手方法が異なります。
具体的な違いや窓口に行って交換するまでの手順を解説します。
お年玉切手シートと年賀切手の違いとは?
お年玉切手シートはお年玉くじで当選したときにもらう賞品、年賀切手は郵便局で購入できる特殊切手です。
年賀ハガキと同様に抽選番号が記載されています。
年賀切手は主に私製ハガキや封書で年賀状の郵送で使うため、郵便物が多い年末年始に年賀ハガキとほかのハガキが一目でわかることを目的として作られました。
お年玉切手シートは1950年(昭和25年)、年賀切手は1935年(昭和10年)に初発行され、
どちらも郵便物に貼り付けて使用したり、コレクションとして保持したりできます。
お年玉付き年賀ハガキをお年玉切手シートへ交換する手順とは?
当選したハガキをお年玉切手シートと引き換える方法は3ステップあります。
抽選番号は官製年賀ハガキの、宛名右下に記載されている6桁の数字です。
賞品と引き換えたハガキは、当選番号部分に引き渡し済みを証明したスタンプが押印されます。
交換は書き損じたハガキや未使用のハガキでもできますので、必ず交換漏れがないか持っている枚数をすべてチェックしましょう。
手順は以下の通りです。
- 日本郵便の公式HPや新聞、郵便局窓口にて当選番号を確認
- 当選したハガキを郵便局の窓口へ持っていく
- もらった取引証に必要事項を書き、当選したハガキと本人確認書類を窓口担当者へ渡す
- 景品へ交換
ただし、宛名面の文字が判別できないほど汚れている場合は交換ができません。
念のために、窓口の方に見てもらいましょう。
引き換え期間を過ぎている場合も無効ですので、忘れないように早めに交換します。
プレミア切手のお年玉切手シートの買取相場とは?
プレミア価格がつきやすいお年玉切手シートもあります。
ここでは主に高価買取されている種類ばかりです。
注目すべき点は発行年や発行部数、特徴、買取相場でしょう。
自宅で持っているお年玉切手シートで該当するものがあるかチェックしてみてください。
富士山
1935年(昭和10年)に日本で初めて発行された富士山は珍しく、価値が高い年賀切手です。
江戸時代後期の画家である渡辺崋山の「富嶽図」に、元禄摸様があしらわれたデザインが採用されてて、全体に使用されている赤色が特徴です。
用紙は着色繊維を漉きこんだ白紙で、透かしはありません。
委任統治領だったサイパン、パラオなどの南洋諸島でも発売されました。
2×2の4枚つながった田型、20枚シートなら価値が高い傾向にあります。
額面は1銭5厘、買取相場は250円〜20万円です。バラでも美品であれば800円〜1500円で買取が期待できます。
応挙の虎
応挙の虎は1950年(昭和25年)に販売された日本初のお年玉切手シートです。
干支が寅年のため、虎をモチーフとした江戸時代の円山応挙「龍虎の図」がデザインとして採用されました。
年賀切手としても発行されており「年賀切手」「お年玉切手シート」と2種類存在します。はじめは1000万枚発行予定でしたが、実際に交換したのは90万枚と多くありません。
小型シートは縦横の放射線状で5枚1組で、美品であれば1万円ほどの買取が期待できます。額面は2円、買取相場は3000円〜1万1000円です。
少女と兎
1951年(昭和26年)に2番目に発行されたお年玉切手シートの少女と兎は、うさぎを抱えて愛おしそうに眺めている少女のデザインです。
著名な絵画ではなく、干支の卯年にちなんで、実在の人物と兎を図案に起こしたとされています。
発売当時は当選賞品として300万枚発行、年賀切手とも並行販売されていた5枚1組の小型のシートです。
額面は2円、買取相場は900円〜3000円で、使用済みでも高値がつく可能性があります。
翁の面
1952年(昭和27年)に日本で3番目に発行されたお年玉シート翁の面は、能楽で使用される「翁の能面」がデザインされています。
308万枚発行されましたが、その年に郵便料金の改訂があり、年賀状には使用されませんでした。
改訂前に販売していた年賀状を2円使用できたため、5円切手に翁の面を貼る方は多くありませんでした。
ほかの年のお年玉切手シートと比較しても、使用済みは珍しいため価値が高い傾向です。
お年玉切手の小型シートも額面が5円に変更されたため、5枚1組だったのが4枚1組に変わりました。
買取相場は500円〜3200円です。
三番叟
1953年(昭和28年)に発行された三番叟(さんばそう)は、御所からの贈り物のお返しとして愛されていた「御所人形」がモチーフです。
この人形が登場する狂言の三番叟は、五穀豊穣などを祈念する由緒ある祝祷芸能とされています。
また、当時60作品以上の切手図案に携わっていた、切手デザイナーの加曽利鼎造氏が担当した最後の作品でもあります。
発行部数は315万枚、額面は5円、4枚1組のシートで構成されています。
目打ちや、左側2枚のタブと呼ばれる飾りが特徴です。
買取相場は500円〜2500円となります。
使用済みのお年玉切手シートでも買取してもらえるの?
消印ありや直近で販売されたお年玉切手シートでも買取してもらえる可能性は十分にあります。
主に発行数や流通数が関係しており、高価買取ができるのは希少性が高いからです。
買取できる事例をチェックしましょう。
使用済みのお年玉切手シートでも買取してもらえるの?
使用済みでも買取してもらえる可能性は少なくありません。
スペシャルな日付や切手の発行当日の消印など、日付によっては価値が上がります。
たとえば郵便料金改訂直後を背景に、まだ主流であった2円の年賀状が送られている中「翁の面」は3円高い切手であったため、使用済み切手の流通量が少なく人気です。
ほかにも、消印の位置や日付によっては高く売れる場合もあるので、自己判断せずにプロに査定を依頼してみてください。
直近のお年玉切手シートは買取してもらえるの?
近年引き換えされているお年玉切手シートも買取できます。
直近の切手は、額面を超える買取価格にはならない場合がほとんどです。
郵便局では現金への払い戻しや換金はできないため、現金化したい場合は売る選択肢がおすすめです。
昭和32年以降の切手だと200〜250円ほど、昭和40年〜50年頃は大量に発行されており、買取価格は高くはないので注意が必要です。
まとめ
お年玉切手シートはレアな切手ほど高価買取されます。
販売したばかりの1950年から1953年までの切手シートは高い傾向です。
近年、当選して交換したお年玉切手シートも買取してもらえるので、交換したまま自宅で眠っている方はぜひ一度プロへ査定を依頼してはいかがでしょうか。
思わぬ金額がつくかもしれません。